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ずーっと捨てたいと思っているけれど、なかなか捨てられない。捨て作業をするたびに、その物の前ではたと考え込んでしまう。そして捨てない。
そんなとっても捨てにくい物があるときは、その品物が、自分の人生にどんな役割を果たしているのか考えてみると、捨てる・捨てないの判断をしやすくなります。
自分の人生に価値を与えてくれているなら残し、「たいした価値はもたらしていない、むしろ有害だ」と思ったら、もう捨てましょう。
この記事では、人の生活にといて、物が果たしている役割を10個紹介します。考えるときのヒントにしてください。
1.時間
多くの物は時間の節約に役立っています。
車があれば、目的地に早く行けるし、洗濯機があれば、衣類を洗う時間を大幅に節約できます。
パソコンと表計算ソフトがあれば、昔はそろばんと帳簿を使って行っていた計算作業があっという間に終わります。
このように、時間の節約に役立っていて、毎日その恩恵を受けている物は、捨てなくてもいいでしょう。
ただし、1つひとつは時間を作ってくれる物でも、似たような物がたくさんあると、かえって時間を取られます。
新しいパソコンやスマホを買ったら、古いほうはもう不用です。
2.利便性
これがあると、いろいろなことが便利になる、生活するのが楽になる。
こんな利便性をもたらしている物もたくさんあります。
1で説明した、時間を作ってくれる物たちは、たいてい利便性の高い物です。
最近、私は趣味の語学にiPadをよく使っていますが、「とても便利だ、今の大学生は重たい辞書や教科書を持ち歩かなくていいなあ」と思うことがあります。
毎日、キンドルで読書をしていますが、老眼でもお風呂での読書を可能にしてくれるキンドルは、私にとっては、とても利便性の高い物です。
このように、捨てたいと思っている物が、何らかの形で日々の生活を便利にしてくれているなら、キープしたほうがいいでしょう。
逆に不便をもたらしているとわかったら、私なら捨てます。
3.生産性
こんな状況を作り出したい、こんな物を作り上げたい、そんなふう何かを成し遂げたいとき、人は自分のリソース(時間や労力、お金)を注ぎ込みます。
私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
このとき有用な道具を使えば、生産性があがります。
仕事や家事の生産性をあげたいと思っている人は多いでしょう。
便利な調理家電があれば、数時間で1週間分のおかずを作り置きすることも可能です。
日々求めている状況を実現するのに、すごく役立っている物は、高い生産性をもたらしてくれる物と言えそうです。
生産性をあげてくれているなら、捨てなくてもいいかもしれません。
ただし、道具があれば、生産性があがるとは言えません。
生産性をあげる一番のコツは、やることを絞り込み、だらだらやらず、その作業に集中することです。
やらなくていい家事はやめてしまう~時間をやりくりするための家事の見直し術(後編)。
いろいろな道具がありすぎると、気が散るため、かえって生産性が落ちます。
4.お金
お金がないと生きていけないので、お金を生み出すのに役立っている物は大事な物と言えます。
たとえば、日々の業務の遂行に必要な物なら、キープするべきです。
私で言えば、デスク(もともとは夫の物ですが)や、パソコンを捨てる予定はありませんし、仕事をするのに必要だと思うソフトは、高くても買います。
仕事でどうしても車がいる、スーツがいる、大きなバッグがいる、関数を計算できる電卓がいる、軍手がいる、安全靴がいる、などなど、何が仕事で必要かは、本人が一番よくわかっているでしょう。
ただし、仕事でいると思いがちだけど、実はいらない物もあるので注意が必要です。
文房具をあれこれ持っていても、お金に結びつくとは言えませんし(むしろ、無駄にお金が出ていく)、通勤に使う服、バッグ、靴もそんなにいりません。
「仕事に使うから」と思って大量の衣料品を持っている人は、それぞれの服がどれぐらいお金を生み出すことに直結しているか考えてみるといいでしょう。
5.自分らしさ
それを持つことで自分らしさを感じられる、アイデンティティの源(みなもと)になっている、そんな物も大事な物です。
書棚に並んでいる本は、自分を表しているだろうし、これまで集めたコレクションも、アイデンティティの源になっているでしょう。
部屋に置いた1つひとつの物が、自分の美意識やセンスの現れであるなら、それらの物も自分という人間を表しています。
自分らしさを考えるとき、それが本当の自分を表しているかどうかを考えてください。
自分らしく振る舞うとは、何も無理せず、嘘もつかず、自然体で自由に行動することです。
本当の自分を体現する物はキープして、嘘の自分や、「こうありたいだけの自分(本当の自分とのギャップがありすぎる自分)」を表すのに役立っている物は、野望ガラクタになりやすいので要注意です。
すぐに捨てることができる野望ガラクタ~コツは現実を受け入れること。
6.幸せ・喜び・ポジティブでいられること
これがあるから、とても居心地がいい、前向きでいられる、笑顔になってしまう。
そんな物も大事だから、捨てなくてもいいかもしれません。
本当に笑顔になってしまう物ならば。
「私、まだこんな物、持ってるんだ」と思ってする苦笑いは、笑顔に入りません。
それから、「かわいいな~」と思う物は、そんなにいくつもいりません。
「かわいい!」と思う物がたくさん集まりすぎると、「うっとうしい!」と思う物になります。
さじ加減が重要です。
7.成長
自分の成長に役立つ物も大事な物です。
書籍に代表される情報やメディアは大事な物と言えるでしょう。
ただ、本当に成長を後押ししてくれているのか、客観的に考えてください。
使えば成長するのに役立つ物でも、なんらかの事情で全然使うことができていないなら、もう捨てたほうがいいです。
8.ステータスシンボル
ステータスシンボルは、自分の社会的地位をわかりやすい形で表している物です。
私は、ステータスシンボルは不用ですが、人によっては、ハイステータスを表す物がないと生きていけないかもしれません。
特定のライフスタイルを売りにしているインフルエンサーは、そういうステータスを表す物をたくさん持っていないと、格好がつかず、仕事にも支障があるでしょう。
ただ、一般人(ライフスタイルを売って生活しているわけではない人)は、ステータスシンボルはいりません。
ステータスシンボルは、自分のステータスを誇示することが重要である人々の世界では必要ですが、そういうことが必要でない人々の世界においては、完全なガラクタです。
「そんな象徴はいらない世界で暮らす」と決めてしまえば、ステータスシンボルはすべて捨てられるでしょう。
9.問答無用の意義・重要性
理屈なんて関係ない、問答無用でこれは私にとって重要。
そう思える物は、あなたの人生に、「誰にも手出しのできない重要性」をもたらしています。
そういう物は、そもそも、捨てる物の候補にはあがりません。
しかし、断捨離をしながら、自分の価値観や大事なものについて追求した結果、「問答無用だと思ったけど、それは勘違いだったのでは?」と思うものもあります。
これまで物をいっぱい集める生活をしてきた人は、自分にとって、本当に大事なものを忘れていた可能性があります。
「絶対、大事な物だ」、と思っていたものがガラクタであることも多いので、問答無用!と思った物も、その価値を一度検討してください。
10.その他、個人的に意義のあるもの
人によって、大事にしたいことやものや違うため、1番から9番にあがらなかった役割を果たしている物もあるでしょう。
それは、あなたが価値観に沿った暮らしをするのに役立つ物です。
シンプルに暮らしたいなら物にこだわらず、価値観にこだわるべき。
たとえば、健康がすごく大事な人にとっては、スポーツ用品や、ツボ押しグッズみたな物は、充実した人生を過ごすのに不可欠かもしれません。
捨てる・捨てないを決めるルール・過去記事
捨てる・捨てないで迷ったときの3つの考え方~しっかり自分に向き合えば、決められる。
断捨離しすぎて頭が混乱し、判断できなくなったときにやってみるといいこと。
いらないのに捨てられない。そんな物を手放せるようになる考え方。
その品物の本当の価値を考えてみると、捨てにくい物でも捨てられる。
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捨てにくい物があるとき、それが、自分の人生にどんなふうに貢献しているか考えてみることをおすすめしました。
自分がしたい生活の実現に役立っている物は、キープしてもいいです(ただ、場合によって数を絞りこむ必要はあります)。
役立っていない物や、むしろ邪魔している物は、たとえ、「もったいない」と思っても、捨てたほうがいい結果を得られます。