食器がいっぱいある食器棚

ミニマルな日常

最終更新日: 2020.03.18

続・物が散乱する部屋を作ってしまうちょっとしたクセとその対策

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部屋がぐしゃぐしゃになるごくささいな習慣を紹介する記事の続きです。

汚部屋になってしまうのは、ふだん、自分が無意識にやっているちょっとした行動のせいです。

前回紹介した習慣は

・使い終わったのに捨てない

・部屋に服を脱ぎ捨てる

・始めたことを最後まで終わらせない

この3つでした。

きょうは

・物をたくさん集める

・無料のものをもらう

この2つの習慣をみていきましょう。



1.物を集める

物を集めるといっても、集めようと思って集めている物ではありません。

切手や美術品、絵葉書、アンティークの食器、マスキングテープなどをコレクションしている人は、自分がそれを集めていることをちゃんとわかっています。

しかし、私たちはこういう物以外にもやたらと数を持っているものがあります。

先日、「30年分の領収書を持っていたが、7年分だけ持つことにした」というお便りをいただきました。

領収書をたくさん集めたところで、楽しい、見てうれしい、満足感を得られる、どんどん生活が豊かになる、というわけではありません。

それなのに、人はなぜか、もう用済みのものや、使わないものをいつまでも手放さず、結果的にどんどん集めてしまうのです。

洋服、着物、靴、バッグ、本、雑誌、ノート、付せん、ボールペン、昔の通知表、教科書、ノート、プリント、セミナーでもらった資料、子どもの作品、年賀状、手紙、カタログ、チケットの半券、給料の明細、タッパー、コスメのサンプル、空き箱、空き瓶。

枚挙にいとまがありません。

いまの生活に必要ではない物まで集めようとするから、部屋に物があふれるのです。

無意識にしている物集めをやめれば、もっとシンプルライフになります。





物集めをやめるには?

1)無駄に物を集めていることを自覚する

まず、自分が意味もなく、物を集めていることを自覚します。

自分で気づかなければ、集めるのをやめることはできません。

自覚を促すために、知らず知らず集めてしまった物たちと、しっかり向き合うといいでしょう。

リストアップしたり、写真にとったりすると、気づかなかった現実に直面できます。

2)何のために集めているのか考える

掃除が大変になり、部屋の中がぐしゃぐしゃで手を焼いているのに、なぜ、いまも、自分はそれを集め続けるのか?

その理由を考えてください。

友達に手紙を出すときに封筒に貼るとかわいいから、という理由でマスキングテープを集めているとしましょう。

その目的を達成するために、そんなに何本ものマスキングテープがいるのでしょうか?

以前、自分が使う文房具は規格を決めてしまうと、物が増えないという話をしました⇒封筒、便せん、カードの数を減らして、スッキリ生活する工夫。

使うテープを5本以内に決めてしまえば、50本も70本ももつ必要はありません。

たとえ5本でも、封筒にかわいいマステ貼る目的は達成できます。

集めすぎたマスキングテープを捨てる3つの考え方。やめる勇気を持て。

これ以外にも、捨てずに、どこまでも集め続けている理由を自分で考えてください。

ただなんとなく習慣で、集めているのかもしれません。

集め始めたときは、楽しかったけれど、いまは逆に心の負担になっていることがわかるかもしれません。

3)コレクションを縮小する

「かわいいから、やっぱりたくさんマステを持ちたい」。

そんなときは、コレクションをスケールダウンするといいでしょう。

全部ひっぱりだして数を数え、全体量をいまの80%にしたら、自分の人生がどうなるか考えてみてはどうでしょうか?

大丈夫そうだと思ったら、少し数を減らしてみてください。

全部で100本あるなら、まずは80本にして様子をみます。

数を減らしても、たぶん、生活の質は落ちません。どうしても、「あと20本ないと、生きていけない」と思うなら、メルカリなどで安く買い整えればいいでしょう。

つらいのは、手放すときだけです。

いったん手放してしまえば、あとは意外と平気だし、むしろ、引き出しに余白ができて使いやすくなり、ストレスが1つ減るといったメリットのほうが多いです。

2.無料の物をもらいすぎる

もう1つ、無意識にやりがちなのは、無料の何かをもらってしまうことです。

無料の物は大きく2つの種類があります。

1)販売促進のために配られるもの

例:粗品、フリーサンプル、景品、付録

企業や店など、販売する側がただで何かを配るとき、「販売促進につなげる」という明確なゴールがあります。

サンプルを気に入ってもらった場合は、製品を買ってもらいたい、と思っているのです。

このこと事態はべつに悪いことではありません。サンプルやお試し品を使って、自分や自分の生活に合うかどうか調べるのは意義のあることです。

ですが、フリーのサンプルをもらうと、後日、もっと物が増えることになるかもしれないことを忘れないでください。

サンプルにひもづいている製品が

・自分が欲しいと思うもの

・どのみち必要なもの

・自分が使うもの

ならば、サンプルをもらってもいいでしょう。あとで製品が家の中に入ってきても、使いみちがあるから部屋にいつまでもとどまることはありません。

しかし、いま、べつに必要でもないし、欲しいわけでもない、それを使うこともちょっと考えられない。

そんな製品のサンプルをもらってしまうと、部屋でガラクタになるのは、そのサンプルだけではおさまらなくなります。

サンプルをもらうときは、いつも、それにひもづいている製品をイメージするようにするといいでしょう。

雑誌の付録は、無料ではありませんが、「付録、おまけ」という名前がついているので、なんとなく「ただでもらえてしまうもの」「お得なもの」というイメージがあります。

もちろん、こうしたイメージは勘違いです。

雑誌を買うとき、付録にもしっかりお金を払っています。

付録目当てで雑誌を買うと、余分な雑誌がついてくるという問題がもあります。

「雑誌も付録も両方ともほしい、両方とも自分の生活に必要だ」と思うなら買えばいいでしょう。

しかし、付録だけがほしいなら、雑誌を買うのを2~3回やめて、その分のお金を使って、好みに合ったものを店で買ったほうがいいです。

若いころ、私はドーナツをたくさん食べ、ポイントをためて、弁当箱をもらっていました⇒ドーナツをたくさん食べて使わない弁当箱を集める不思議:ミニマリストへの道、番外編7

こうしてもらった弁当箱は、一見、無料のプレゼントですが、ドーナツ代にお金をつかっています。

このように、食べたり飲んだり、消費したりしてもらう景品は、たいてい非売品なので、「ここでしか手に入らない」という価値があります。

無料が好きな人は、「非売品だから、このチャンスを逃してはいけない」と、なんでもかんでももらってしまいます。

ですが、たとえ非売品で、「めずらしい」という価値がその商品にあったとしても、自分が使わなかったら、何の意味もありません。

「特に必要ではないが、非売品(季節限定品)だからほしい」と思うものは、もらったときはうれしいですが(ドーパミンが放出される)、すぐにその喜びと興奮はさめます。

ドーパミンを出したいからもらっただけなので、そうした物たちは、またたく間にガラクタになってしまうのです。

ドーパミンという刺激の話⇒買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

2)企業活動とは関係のない無料のもの

もうひとつは、販促とは何の関係もない無料のものです。

たとえば、親兄弟や友達が、「もういらないけど、使う?」と差し出したもの、フリマで「ご自由にお持ちください」と書いてある箱に入っているもの、ごみの収集日に出されているものなど。

つまり、人がもういらないと思っているものです。

いま、社会に物があふれているため、このようなものをもらうチャンスもよくあるでしょう。

こんなとき、「お得大好き」と自負する人は、「もらう、もらう!」と言って喜んで持ち帰りますが、こうして家に入ったものも早晩ガラクタになります。

販促品と同じで、本当に必要で、使うものならもらってもいいのです。

しかし、そうではないのに、「もらう、もらう」と喜んでもらう人は、「ただでもらった、得しちゃった!」と喜びたいだけです。

つまり、ドーパミンを出せる刺激が欲しいだけです。

もらってドーパミンを出してしまうと、その品物の役目は終わるため、部屋で「不用品」となり、ほこりをかぶるだけのものになります。

私も、昔は、この「もらって喜びたいだけの人」だったので、もらって喜んだ商品が、後にガラクタになってしまうことは痛いほどわかっています。

部屋におまけや無料サンプルがごろごろ転がっている人は、「もらって喜びたいだけの人」である可能性が高いです。

無料のものをもらわない方法

では、無料の品をもらわないためにはどうしたらいいのでしょうか?

私は、こんなことをやってみました。

1)持たない暮らしの実践

ミニマリストとして、物を持ちすぎない暮らしを追求したら、無料だろうが、何だろうが、自分に必要のないものをもらってしまったら、物の数が増えてしんどくなることがわかりました。

そして、自然にもらわなくなりました。

2)ただほど高いものはない、という考えを信じる

ただでも、値引きされているものでも、自分が必要としないものを家に入れるとコストがかかる、という考え方をするようにしたら、「お得」になびかなくなりました。

実際、それが安かろうが、無料だろうが、いったん所有すると、定価で買ったものと同じようにコストがかかります。

こんなコストが生じます⇒もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。

3)「無料です!」という言葉でドーパミンを出さなくてもいいようにする

無料のものが好きで、必要ないのにもらってしまう人は、「得しちゃった!」というドーパミンを出したいだけです。よって、もらわなくても、毎日楽しく過ごせるよう、生活を整えていきました。

無料の何かをもらうことや、値引き品を買うこと以外に、楽しみを見つけられると、「無料だ」「セールだ」と聞いても、心が騒ぎ出すことはありません。

無料のものをもらう代わりにできること⇒自分ひとりでできる簡単な気分転換の方法、10選。買い物する代わりにどうぞ。

前回の記事⇒部屋をぐしゃぐしゃにしてしまう3つのクセと、それをやめる方法。

*****

部屋の中がぐしゃぐしゃになってしまう生活習慣を2つ紹介しました。

意味のない物集めを控え、無料やお得に振り回されるのをやめると、部屋がすっきりするだけでなく、心穏やかに暮らせるようになります。

長年、お得なものや、無料の品で、快の刺激を得てきた人は、最初は、この習慣を手放すのに苦労するかもしれません。

しかし、タバコやアルコールなどの薬物依存から抜けるよりずっと簡単なので、30日間チャレンジを利用してやってみるとうまくいきます。

マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)

40年近く、「お得大好き思考」で生きていた私にもできたのですから、あなたにも必ずできます。





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