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所持品をたくさん捨てて、暮らしをミニマルにするプロセスでわかった筆子の生活パターンを書いています。
今回は、お得大好き編。
私、おまけやフリーサンプルなど、無料のものが好きだったので、それで人生を3分に2ぐらい棒にふりました。
お得が好きだったため、私の生活で起きていたことを紹介します。
1.積極的にガラクタを増やす
セール、福袋、無料の何か、付録などが好きだと、ガラクタが増えるのは想像つくと思います。
必要だからそれを入手しているわけではなく、べつにいらないけど、安い、または、無料であることがうれしくて、買ったり、もらったり、拾ったりするわけですから。
問題は、無料の物をもらって、ガラクタを増やす生活からなかなか抜けられないことです。
少なくとも、私は、なかなか抜けられませんでした。
2.同じパターンが続く理由
無料の品をもらうと、「わ~い、やったあ!」と喜びや快感を感じます。「よかった、よかった、またやってね!」と脳がドーパミンを出すからです。
人間はエネルギーや自分のリソースを温存したいから、お金を出さずに(つまり、特に労力をはらわずに)、何かをもらえるのは、爬虫類脳(はちゅうるいのう)が奨励する行動だと思います。
☆リソースがわからない人は、説明している記事があります⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
☆爬虫類脳は、脳の奥のほうにある部分で、生まれながらに持っている本能に関係のある部分です。とかげ脳とも呼ばれます。詳しくは⇒物を捨てるとやりたいことができる人生になる(TED)
すると、何度も、同じことをしたくなり、何度もやっているうちに、それは習慣になります。
習慣になると、特に何も考えず、振り返ることもせず、自動的に、お得な物を買ったり、もらったりします。
私は、この期間がすごく長かったのです。
40代なかばぐらいまでは、「無料で何かをもらうこと」が好きだったから、人生の半分以上です。
3.無料のものに対する期待感
おまけや景品は、基本的にそんなにいい物ではありません。
考えてみると、私は、無料の何かに対しては、そんなに高い期待はしていませんでした。
これは、他の人もそうだと思います。
「これ、無料なので、よかったらどうぞ」と言われれば、「あ、そうか、ただならもらっとこう」と思って、もらって帰ります。
家に帰って、それを使った結果、あまりよくなかったら、「無料だから仕方ない」と思うし、結果がよければ、「無料なのにすごいじゃん。得しちゃった!」と思います。
ただでもらえる物に対する、人々の期待感が低いことを、無料の物やサービスを提供する側は知っているから、そんなに予算をかけず、いかにもおまけ的なものを提供します。
そういうおまけを持ち帰って、私は、「なんだ、使えないな」と思っても、「でも、無料だから、こんなもんか」と納得し、
「もしかして、こんなときには使えるかも」と考え、それを捨てず、
カスをつかまされたことや、物が増えること、自分がエネルギーや時間を無駄にしていることに気づくまでに時間がかかりました。
シンプルライフに切り替えてからわかったのです。
実際は、ゴミを増やし、自分の労力や時間を無駄にし、環境にもよくないことをしていたと。
しかも、私の場合、「ただでもらう快感や刺激」や「得しちゃったと思うこと」だけを求めていたので、おまけをもらったり、懸賞で何かを当てたりしたら、それだけで満足して、その商品を実際に使う、ということがあまりありませんでした。
まあ、使う必要もなかったのです。すでに必要な分は持っていたのですから。
福袋を買うときも、同じでした。
福袋が好きだった話⇒もう買うのやめたら?福袋の失敗のダメージは想像以上に大きい
「定価1万5000円以上の物が入っていて、たった3600円なんてすごくお得だ」と考え、いそいそと買い、中に使えない物や、自分の好みではない物があっても、「でも、お気に入りのあれが入っていたから、お得だったよね」と得心し、使えないものは、物入れにしまいました。
自分が使わない物をオークションで売る人もたくさんいますが、私は、そういうめんどくさいことはしません。
4.ガラクタをなかなか捨てない
私は無料の物が好きだっただけでなく、一度所持した物をなかなか捨てないタイプでした。
「捨てるのはもったいない」と思っていたのです。
今でこそ、「ガラクタは捨てるしかない。捨てずにずっと執着していると、お金、時間、エネルギーすべてがどんどん奪われる」と確信していますが、昔はそうではありません。
景品を押入れや引き出しにしまいこんでいました(基本的に使わない)。
断捨離をしたときも、最初は、「何かに使えるかもしれない」と考え、「あれに使ってみよう」と実際、使ってみて、うまくいかないと、「そのうち使う機会があるかもしれない」と思って、捨てることに抵抗していました。
以前、実家に帰って、自分の物を捨てた話を書いていますが⇒45年ほど実家に置いていた服をようやく捨てた話:ミニマリストへの道(101)
15年ほど前(40代なかば頃)は、まだ実家にフェリシモでもらったおまけがいくつも残っていました。
捨てたたほうがいい、とうすうす思いながら、捨てることに抵抗していたのです。
シンプルライフにして、「持っていても意味のない物や、今の自分のためにならない物はもう捨てよう」と決めたら、捨てられるようになりました。
5.時間とエネルギーの浪費
かつての私は、無料の物をたくさんもらって、ガラクタを増やし、本来するべきことや、自分がしたいと思っていることをする時間とエネルギーを失っていました。
ガラクタの管理にお金、時間、労力を取られる話は、過去記事にたくさん書いています。
たとえば、こちら⇒もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
特に、無駄な考えごとをするのに、頭を使っていたと思います。
ただでもらった、本来は不用な物を、いかにして自分の生活に活用するか?
これを考えていたのです。
具体例⇒2度と付録目当てで雑誌を買わないと誓った日:ミニマリストへの道(53)
必要性があって手に入れた物ではないから、自分の生活にうまく活かすのは、そう簡単ではありません。
必要だと感じ、お金を出して買った物でも、活用できない物がたくさんありますから、おまけなら、なおさらそうです。
しかし、私は、無意識に、「なんとか、うまく活用したい」という気持ちをもち、どうしたらいいか考え、いろいろ試したりしました。
そのようなことをいっさい考えず、すぐに収納されてしまった物は、5番に書いたように、捨てるときに、「いかにして、使うか?」と考えることになりました。
「これまでの人生で、おまけ、景品、無料プレゼント、付録をもらったのは、2度か3度です」、という人なら、無駄な考えごとにそこまで頭を使っていないでしょう。
しかし、私は、「ただでもらえる何か」をもらって喜ぶことを日常的に行っていたので、毎日のように無意味な考えごとをしていたのです。
あとになって、何かに意識を向けることや、集中することの重要性に気づいたので、かつての私が、いかに、意識やエネルギーを無駄なことに費やしていたかよくわかりました。
しかも、無料のものや、得をすることが好きで、そういう体験をすることに始終アンテナを立てていると、「損をした!」と思ったときに、これまたエネルギーを奪われます。
「あ、私が買ったときより安くなってる」とか、「あ、こっちを買えば、あれがおまけだったんだ」と気づいたときに。
お得大好きを改め、「必要なものは必要なタイミングで、ふつうに定価で買えばいいのだ」という考え方に変えたら、無駄にがっかりすることも、くやしがることもなくなりました。
☆参考記事⇒人一倍、損得勘定にこだわる人が、不用品を手放す気になる方法。
☆初回はこちら⇒物をたくさん捨ててわかった自分の思考と生活パターン~買い物編
☆この続きはこちら⇒明らかに洋服が多すぎた:捨ててわかった自分の生活パターン(その3)
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きのうの記事でも書きましたが⇒物を捨てるのが大の苦手だ。そんな人にすすめる物の減らし方。
いまは、フリーサンプルやら、無料のものには手を出さないようにしています。
それでも、失敗することがあります。
先日、日本のアマゾンに、読みたいキンドル本があり、購入しようとしたら、それは、Kindle Unlimited という読み放題サービスの対象の本でした。
読み放題サービスを利用したほうが、本を買うより、安かったのです(3ヶ月99円というサービス)。
だから、いま、Kindle Unlimited を利用しているのですが、読み放題だと、「いまのうちに、読めるものは読んどこう」という欲が出て、ついつい読めそうな本を検索して探してしまう自分に昨夜、気づきました。
その時間、読みたい本を読むべきなのに。
「お得大好き!」「無料のもの大好き!」というのは、爬虫類脳の反応ですから、ストレスがたまっていたり、体力が落ちていたりすると、前頭葉の機能が衰え、いつもより、強力に発揮されます。
私は、睡眠不足だと、そういう無駄な探しものをして時間を失います。
あなたも、気をつけてください。