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ミニマルライフのおかげで、手に入れることができるマインドセットを5つ紹介します。
ミニマルに暮らそうと決めてから、10数年たちますが、その間、いろいろ考え方が変わりました。
もちろん、いい方向に変わりましたよ。
1.少ない物で暮らすことが大事になった
「シンプルライフが好きな人」と聞くと、「物をたくさん捨てる人」というイメージがあると思いますが、今の私は、たくさん物を捨てることより、少ない所持品で暮らすことにフォーカスしています。
もともと私は、シンプルライフ志向でしたが、それでも、若い頃は、わりといろいろな物を持っていました。
新しい物を買うと生活の質があがると信じていて、そうした物を探すために、雑誌やカタログを眺めていました。
不用になった物をたくさん捨てたあとも、「あ、これいいかもしれない」と思った、「もっといい物」を買い求めることがあったのです。
27歳の夏に、たくさん物を捨てたのに、その後も、節目節目に、それなりに物を捨てる結果になったのは、新しい物を買うことをやめなかったからです。
買い物の頻度や、手に入れる物の数は減っていましたが、それでも、毎年、「どうしても必要じゃないもの」まで買っていました。
ですが、ミニマルライフにしてからは、「もっといい物」を追い求めることより、できるだけ少ない数で暮らすことに意識が向くようになりました。
私にとっての「いい物」は、「自分が無理なくちゃんと使える物」だとわかったからです。
少ない物で暮らすことが大事になったので、家の中に安易に物を持ち込まないようになりました。
2.使い切ることにこだわる
自分が持っている物は、しっかり使い切りたいと思うようになりました。
そこで、ここ数年、死蔵品を使うチャレンジをしています。
このチャレンジはとてもやりがいがあり、かつ楽しいので、皆さんにおすすめします。
私は、まず文房具の使い切りから始めました。
大量に文房具を断捨離したあと、筆記具は手持ちのものを使い切る方針へ
ボールペンやノートを使い切ったら、とても達成感がありました。
持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
今は、鉛筆と紙の使い切りを心がけています。
塗り絵用にマーカーも所持していますが、これから筆記は、できるだけ鉛筆を使うつもりです。
鉛筆はプラスチックのゴミが出ないところが気に入っています。
鉛筆を使うのと、シャープペンを1本を買って、芯だけ入れ替えてずっと使うのとどちらがエコかと考えると、もしかしたらシャープペンのほうかもしれません。
シャープペンがどのぐらい持つのかわかりませんが。
ただ、我が家にはすでに鉛筆が何本かあるので、まずはこれを使い切ります。
3.人の生活と自分の生活を比べなくなった
ミニマルライフにしたら、他人の生活がうらやましい、とか、あの人が持っているあれが欲しい、という気持ちはなくなりました。
私は、物そのものは好きで、興味のあるほうだと思います。
映画を見ていると、画面に出てくるいろいろな物に目がいきます。
きのうも、ある古い日本映画を見ていて、あの蚊取り線香、ああやって線香を立ててつかうんだ、あのうちわのデザイン、ハイカラだ、あの湯呑み、使いやすそう、あの頃の服のカッティングってこういうふうだったんだ、といろいろ思いました。
夫は、こういう映画の見方はしません。まあ、私と夫では、見たい映画の傾向が全く違いますが。
昔は文房具が好きでたくさん持っていました。『モノカタログ』や、『私の家』みたいな、半ばカタログのような雑誌やムックもよく見ていました。
いったい何を求めて、こういう本を見ていたのか考えてみると、たぶん、「いい物、便利そうな物があったら、手に入れて、自分の生活で使いたい」という気持ちが半分、「どんな物があるのか知りたい」という好奇心または知識欲が半分だったと思います。
フェリシモや千趣会で、ちょこちょこ雑貨を買っていたのも、物を集めるのが好きだったのも、物が好きだからかもしれません。
ですが、手に入れて、使う必要性がなくなったせいか、人が持っている物をうらやましがることがなくなりました。
他人の生活や持ち物と、自分の生活と持ち物をしっかり切り離すようになったのです。
今は、他の人が使っているものにはさして興味がありません。その結果、雑誌も全く読まなくなりました。
人と自分を比べると、悪いことのほうが多いので、人の生活と自分の生活を比べなくなることは、ミニマルライフのメリットの1つだと思います。
人と自分を比べるのをやめる方法。比較をやめれば物を減らせる。
4.リソースや優先順位を考える
物事を決めるとき、今、一番優先順位が高いことは何であるか? とか、今の私のゴールって何だったっけ? と考えることが増えました。
このブログに、リソースや、優先順位をつける話を書いていますが、20年ぐらい前、ただ単に、いらない物をぼんぼん捨てていたときは、実はそういうことはあまり考えていなかったのです。
リソースについて⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
優先順位について⇒仕事や家事の優先順位を決める6つのポイント。やりたいことをやれる人生に。
ミニマルライフは、生活のいろいろな側面を見直して、大事なものを大事にしていく生活なので、優先順位について考えるようになったのだと思います。
レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
忙しくて、毎日てんやわんやで暮らしているとか、自分がしたいことがよくわかなくて、胸がザワザワするとい方は、ミニマルライフにしてみると、もっと落ち着いた、地に足のついた生活になると思います。
5.前向きになった
暮らしをミニマルにしたら、わりと前向きになりました。
っまあ、もともと、私は、そんなにネガティブなほうではありません。
「明日は明日の風が吹く」「なるようにしかならない」「来る者は拒まず、去る者は追わず」。こうした言葉が好きで、そう思って生きてきました。
ですが、以前の私は、かなりの心配性(または、用心深いタイプ)で、毎日、いろいろな心配をしていたはずなのです。
先日、「私は不安から買い物をしていたように思う」という読者のお便りを紹介しましたが⇒『買わない暮らし。』(筆子の新刊)を読んだ読者の感想。
私も、何かを先回りして心配して、物を買うことがよくありました。
「そういうことが起こるかどうかは、今の段階ではわからないが、起こったときのために、これを買っておこう」。こんな買い物です。
何かを必要以上に多めに買うとか。
1996年にカナダに来ましたが、それ以前は、私は海外旅行をしたことがなく、飛行機に乗ったこともありませんでした。
だから、カナダに来る前に、パスポートケースなどの専用のトラベルグッズをいくつか買ったのです(高いのに)。
それから、誰かのおみやげにするために、日本らしい雑貨を多めに買ってボストンバッグに入れました。
カナダに来て、5年ぶりぐらいに、日本に帰ったときも、おみやげ用として雑貨をたくさん買いました。
今だったら、こういう買い物はしません。
専用品をそろえるのは、物を増やすことに直結するとよくわかっていますから。
前向きになったのは、砂糖の摂取を極力控えるようになったせいもあるでしょうが、ミニマルライフにして、頭の中が片付いたからです。
ほかにも、シングルタスクが好きになった、量より質にこだわるようになった、時間の使い方を気をつけるようになった、なども、ミニマルライフによってもたらされたことだと思います。
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ミニマルライフにしてから、どんなふうにマインドセットが変わったのか、お伝えしました。
考えてみると、暮らしをミニマルにして、悪かったことは1つもありません。
いいことづくしです。
「ミニマルライフは災害に弱い」と言われることがありますが、一概にそうは言えません。
物がたくさんありすぎても、被害が拡大するし、逃げにくくなります。
ミニマルライフのいいところは、部屋が広くなる、節約できるといったことよりも、マインドセットが変わるところです。
災害や窮地にあっても、自分でなんとかする力がつきます。
ショックなできごとがあったあと、立ち直る力もつくので、本当におすすめですよ。