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記念の品や、土産物、野望ガラクタ(なりたい自分になるために買ったけど、全然使ってない物)が箱に入れっぱなしになっていませんか?
このように、「ふだんは使っていないけれど、思い出として残しておいたほうがいいと何年も前に判断し、ずっとそのままになっている、ガラクタ度の高い品々」を捨てるコツを5つ紹介します。
1.箱から出して飾る
記念品は、私の電子辞書によると、「思い出となるように残しておく品」です。
それを見て、何かを思い出すために、手元に置くわけですから、ずっと箱に入れっぱなしにはせず、順番に飾ってください。
所有している数にもよりますが、1つにつき、1ヶ月ぐらい飾ったら、それをしまって、次の記念品を出して、また1ヶ月飾るローテーションにするといいでしょう。
正体がわからないものや、飾りたくない物が出てきたら、捨てます。
時々、箱をあけて、中の空気を入れ替えないと、物によってはどんどん劣化するし、すっかり中身を忘れて、そのままずるずると何十年もたち、おじいさん、おばあさんになってから、不用品の処理に明け暮れることになります。
物をため込むのが好きな人は、生きれば生きるほど、そうした思い出グッズが増えていくので、1年に1回は、記念品を入れた箱を開けて、中身をアップデートしたほうがいいですよ。
2.思い出しやすい形に整える
写真、昔自分が書いた作文、何かの領収書、給料の明細、薬の処方箋、映画の半券、旅行の切符、お歳暮が包まれていた包装紙やリボンなど、ありとあらゆるものを「記念品」だと言ってとっておく人がいます。
本当に記念品なら、記念品の機能を果たせるように、ある程度は整理しておきましょう。
少なくとも、
・その箱の中身がわかるようにしておく
・何がどこにあるのか、わかるようにしておく
・箱を開けたとき、ひと目見て、そこにあるものの正体がわかるようにしておく
これぐらいはしておかないと、何かを思い出したいとき、目当てのものをさっと取り出すことができません。
特定の記憶を引き出したいから記念品を持っているんですよね?
私は、思い出は脳内にあるから、必要なときには勝手に出てくると思っているし、物がたくさんあると管理に時間とエネルギーを奪われるから、記念品など特に必要ない、と考えるほうです。
しかし、読者のお便りを拝見しているうちに、古い物をたくさん持っている人は、私とは考え方が全く違うということがわかりました。
持つなら持つでかまいません。
ただ、後日利用しやすい形に整理しておかないと、持っている意味、ないですよ。
3.1個だけ選んで他は捨てる
よくわからない大量の物を整理しようと着手して、疲れたら、「これ、取捨選択して、整理してまで、持つ必要あるの?」と自分に聞いてください。
整理整頓に、限られた貴重な時間、体力、精神的エネルギーを使う価値があるのか?
これからもこれらの品々と、共に人生を歩みたいのか?
「いや、価値はない」「こんなこと、ずっと続けるのはいやだ」「来年の暮れもこんなことするなんて気が滅入るわ」
そんな結論に至ったら、記念品類、とざっくりくくった物の中から、1個だけ選んでmほかは捨てましょう。
1個だけ選ぶことが、ハードルが高かったら、複数ある、似たような記念品の中から、1つだけ選ぶといいでしょう。
たとえば
・自分の幼年時代の思い出を1個
・自分の会社員時代の思い出を1個
・亡くなった人の思い出(形見)を1個
・すでに巣立った子供の思い出品を1個
こんなふうに分けていけば、多くても10個ぐらいにおさまるんじゃないですか?
テーマを決め、焦点をしぼって、思い出品を選んだほうがいいと思います。
小説でも映画でも、いろいろなエピソードを盛り込むと、テーマがぼけて、何が言いたいのか、わからなくなります。
思い出の品を捨てることは、思い出を捨てることではなく、大事な思い出に光を当てることだと私は考えています。
整理することが趣味の人へ
物をちまちまとカテゴリーごとに分けたり、色分けしたり、きれいにたたんだり、種類ごとにケースに入れたり、ラベルを貼ったりするのが好きだ、楽しい、という人がいます。
そうすることが趣味で、楽しくてしょうがないし、物をきれいに収納しているから、自分の生活の質があがっている。ラベルを貼ることで、生活のほかの面もどんどんうまく回っているし、やりたくないことにも、前向きに取り組めるし、新しいことにもどんどんチャレンジできている。
いろいろな物をさくさく整理する自分が大好きだ。
こういう人は、整理したいから、物を持っているのですから、その点を自覚して、整理整頓するのにちょうどいいぐらいの量にしておくといいでしょう。
数が少ないと整理のしがいがないだろうし、多すぎると、いくら好きでも、時間がかかって、ほかのやるべきことに回す分が残らなくなります。特に年末のように忙しいときは。
4.先祖代々の品は使うか譲る
先祖代々の品物、たとえば、おばあさんの着物、お母さんが大事にしていた茶碗、アクセサリーなどを譲り受けることがあります。
自分では使わないけれど、次の代の人に伝えていきたいから、ずっと持っている物です。
こういう品物は、それを活かすことを考えるといいでしょう。
すなわち、実際に使います。
食器はしまい込まずに、日常生活で使う、絵画や壺は1番で書いたようにローテーションしながら飾ります。
数が多すぎて、使い切れないときは、兄弟姉妹や、ほかの親戚に譲って使ってもらいます。
全部自分で所有する必要はありません。
実際に聞いてみれば、親戚の中に、それを欲しいと思っている人はいるんじゃないでしょうか?
「いずれは子どもたちにあげよう」「私が死んだら子供に残そう」と思っている物が、押入れや納戸を埋め尽くしているのなら、死ぬのを待たずに、今、あげることを考えてください。
生きているうちなら、自分のあげたい人に、自由にあげることができます。
子供のほうも早くもらいたいと思っているかもしれません。
ちょっと前に、両親の持っている物を、兄たちが勝手に売りさばいてしまうのはいやだ、という心配や不安について、相談してきた方がいます⇒親の遺品整理について今から悩んでいます←質問の回答。
この方のご両親は、まだお元気ですが、いつかは、親は亡くなるので、親の物の行方が気にかかっているのでしょう。
それはまだ自分の物ではないけれど、親の物はたいてい子供が引き継ぐから、心の中では、ぼんやりと自分の物だと意識しています。
するとそれだけで、「失いたくない」という気持ちが芽生えて、心配になったりするわけです。
物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる
5.逃げ道を残さない
過去の栄光を象徴するものや、がんばった自分のあかしみたいな記念品をたくさん持っている人がいます。
自分が出演した番組を撮ったDVDが箱にいっぱいある、という方からメールをもらったことがあります⇒家族の遺品を処理するタイミングを知りたい←質問の回答。
最近では、10年前に書いた、投稿作品を押入れに入れたままだ、というお便りもいただきました⇒昔の原稿を捨てたいけど、思いきれない。そんな時はこう考えよう。
今後の仕事の資料として使えるように、きっちり整理して残すならいざしらず、ただなんとなく押入れに入れておくのはやめたほうがいいと思います。
「古い漫画の原稿は、自信の源(みなもと)になっている」とお便りにありましたが、これは、あくまで過去の物でしょう?
こういう古い物をたくさん持っているということは、「過去はよかった、今はだめだ」「これ以上のことはできないかもしれない」という心理的な枠を作ってしまうし、これから新しいものを作ったり、新しいことで勝負していく気概をそぎます。
古い物が、その人の逃げ道になってしまうのです。
これから前進するためには、古い物は邪魔になる、と私は考えています。
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たくさんある記念品を、「もう捨てよう」と思える考え方を紹介しました。
12月になって、家のあちこちを片付けている人も多いでしょう。しまいっぱなしの物も忘れずにチェックしてください。