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物を手放したことをよく後悔します。捨てたkとおを悔やむのではなく、「捨ててよかった」と思えるようになりたい、そうなれる魔法の呪文を教えてください。
この質問に回答します。
まず、メールをシェアしますね。NAOじろうさんからいただきました。
あ~、今ごろあれがあったらよかったのに
件名:どうしてなんでしょう…
筆子様の文章をまだすべて読んだわけではないので、答えはあのブログにあるのに…と叱られるかもわかりませんが…。
筆子様と同い年とわかり、同じ時代を生きた者です。
家の中は物があふれているタイプですが、これでもたくさん有料で寄付をしたり、売り飛ばして少なくなったと思います。
が、定年退職して無職となり、お金が入ってこないため(年金は64歳から一部出ます)、「あ~あれがあったら」と、すでに処分した物への後悔が、時間ができたせいもあり、日々襲ってきます。
たとえば、母が「高かったから使って!」と言った丈長いカーテン…私には邪魔で寄付にまわしたのですが、今年は家にいることが増えたものですから、階段につるして空気を遮断しないと寒い寒い…
あ~あのカーテンがあったら…買うお金がない…。
自転車で動くことがとても増えたのに、シャカパン上下3つもすでにない…あ~買うお金がない。
あ~ロングコートなんかもう着ない…あ~ロングがまた着たくなったのに安ものしか買えなかった…。
筆子様は「物を処分した後のなりたい自分のために手放すのよ」と言ったくださるのですが、物はなくなって少しスペースができたけれど、後悔が勝ちます。
それは、もう買うことのできる経済能力がないからです。
退職して、普通の生活を1年でもしてから処分したら良かったのか…いやそれではすべて置いておくことになっていたと思います。
母の家もぐちゃぐちゃ。うちもぐちゃぐちゃ。
血筋です。
安物買いに、ため込む癖…なさけない…
魔法の呪文でもないでしょうか。
好きなものには囲まれていたいので、物はあまり減らないと思いますが…手放したものへの後悔くらい捨てたいです。
あっ独身なので、すべて自己責任なんです。
ブランド物も、今から身に着けてスーパーに着て行けばよかったんだな…ユニクロじゃなくて…こんな具合です。
人は持ち物ではなく自分の中身とわかっているのですが…今の自分に自信がないから、そうか過去にこだわる。
一応未来に向かっては、ちょっと変わったカフェを始めるために動いています。
訳の分からないことに挑戦しているので、忙しすぎて過去の楽さ(働いてる方が楽)を思い出して、過去の物に執着しているのでしょうか。
こんなメッセージを筆子様がもらっても困りますね。
「手放したものを手放してよかったと思える魔法の呪文を教えてください」これが私からのお願いです。
筆子様から返信が来たら嬉しいのでチェックを入れておきますが、来なくてもそりゃそうだ。いちいち大変だものと了解しています。
これから少しずつすべてのブログや本など目を通していきます。
「1週間で8割捨てる」を読み終えました。少し片づける力をいただきました。ありがとうございます!
筆子註:シャカパンは、ナイロン製のパンツのことで、冬用は、フリースのライナーが貼ってあります。
私も1本持っています。こちらで紹介⇒年末は今年買った服を振り返ると、今後の買物の失敗が減ると思う。
NAOじろうさん、はじめまして。お便りありがとうございます。
本がお役にたってうれしいです。
同い年…昭和34年生まれなのですね。それで、もう定年退職? うらやましいですね。
魔法の呪文なんてないよ
魔法の呪文を教えてくれ、というご要望ですが、あいにく、そんなものはないのでお教えすることはできません。
魔法があるのは、童話やファンタジーの世界です。
私の電子辞書によると、魔法とは、「人間の力ではなしえない不思議なことを行う術、魔術、妖術」です。
私も、NAOじろうさんも人間なので、魔法を使わずに生きていくしかないのです。
確かに、近藤麻理恵さんの本のタイトルは、『人生がときめく片づけの魔法』ですが、この「魔法」は、本がよく売れることを意図して、キャッチコピーとして使われている言葉です。
後悔するのをやめればいいだけ
「後悔が勝ちます」と書かれていますが、それは、NAOじろうさんが、後悔することを選んでいるからです。
物事は、どうとでも解釈できます。
「カーテンがあったら、階段につるして空気を遮断することができた」と思うそうですが、実際、そのカーテンがあって、階段に吊るしても、たぶん寒いままですよ。
あるいは、カーテンが邪魔で、階段の上り下りが不便になるか、空気の流れが悪くなって、窓ガラスに結露がついて、カビが増え、全体的にじめーっとした部屋になるでしょう。
筆子の場合
私も、「あ、そういえばあれ、捨てなかったら、今使えたかな?」と思うことはあります。
私の趣味は塗り絵ですが、塗り絵をしているとき、「そういえば、娘のカラーペン、いっぱい捨てたなあ。あれ、残しておいたら、今ごろ使えたかもしれない」と先日、ちらっと思いました。
私の娘は、お絵かきや塗り絵、ちょっとしたクラフト(ボール紙でサーフボードを作って、サーフショップを開店したり、石ころにペイントしたり)が好きだったので、学校で使うマーカー以外にも、ポスカやサインペン、ゲルペンを買い与えていました。
ポスカもゲルペンも高いけれど、娘のためだから、買いました(親心)。しかし、自分の趣味のために、ほいほい買うのはちょっとはばかられる値段です。すでに、色鉛筆やらがあるわけですから。
「ま、いいか」
私の場合、こう言っておしまいです。捨てたサインペンがなくても、ふつうに楽しく塗り絵できているし、あればあったで邪魔なだけです。
そして何よりも、すでに手元にないのだから、「あったらよかったのに」と仮定の話をしても、しかたがありません。
ここで、私は、娘が小さかった頃のことを思い出し、お絵かきや塗り絵を楽しんでくれてよかった、あの頃はかわいかったなあ、などと、どちらかというとポジティブな気分になります。
NAOじろうさんも、「ああ、あれ捨てちゃった。捨てるんじゃなかった」とマイナス感情になったところで止まらず、「でも、捨てたからこそ、あんなことも、こんなことも起きたよね」とか、
「カーテンをくれるやさしいお母さんがいてよかった」「安物でもロングコートを買える生活ができてうれしい」「退職をきっかけに、清貧な生活にシフトするチャンスだ」などと、思えばいいのです。
これは、誰でも意識すればできることです。魔法や妖術を使わなくても。
最重要課題の解決に取り組む
NAOじろうさんが、捨てた物のことを思い出し、いちいち後悔するのは、今の生活に不満があるからです。
少しでも、今の生活を楽しめるように、NAOじろうさんの、一番大きな不満の種(たね)や、最重要課題を見つけて、その問題の解決にあたってください。
今の生活をそこそこ楽しめていれば、捨て去った物のことを思い出して、暗くなったりしません。
NAOじろうさんの心の中に、のどにひっかかった魚の小骨のように、何かが大きくひっかかっているんじゃないですか?
もっともひっかかっている問題を見つけて、その問題を解決できるよう、その日、できることをしてください。
NAOじろうさんにとって、問題なのは、カーテンや、シャカパン、ロングコートがないことではなく、心の中でひっかかっている何かです。
心の中にあるずーんと重たい問題を解決できれば、カーテンやコートがなくても、全然平気になります。
最重要課題を見極めるためにおすすめなのは、自分の考えを紙に書くことです。
おすすめ本⇒筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
おすすめの記事⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
きのうも紹介したばかりですが、こちらもおすすめ⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
メールによれば、退職してお金がないことが問題のようですが、そのわりには、「これからカフェを開く」とあるので、お金のことは問題ではないのかもしれません。
ほかにも、仕事をやめて暇になったとあるのに、メールの後半には、「忙しすぎて」とあります。
どっちなんですか?
まあ、私にとってはどちらでもいいことです。
紙に書き出して、少し考えを整理すると、課題がわかり、人生をよくするために、どこに時間やエネルギーを注ぐべきなのか見えてきます。
後悔することではなく、そも問題の解決にエネルギーを注いでください。
捨てて後悔したときに読む記事
似たような相談に回答した記事などをリンクしておきます。
古いコートを捨てたことを、すごく後悔しています。気持ちの整理がつきません←質問の回答。
捨てられない人は、捨てたあとに起きるいいことに目を向けよう。
失ったものを取り戻したいと思うな:部屋が物だらけになる理由(その7)
すでに持っているものに満足する練習:感謝できるようになる方法(その2)
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捨てたことをよかったと思えない人の質問に回答しました。
部屋の暖房方法は、カーテンをつるす以外にもあると思います。たとえば、こんな記事を書いています⇒暖房なし。寒い冬に暖かく過ごす5つの方法
こちらも同様の主旨の記事です⇒暖房を使わずに室内を暖かくする7つの方法
足が寒いときは、レギンスを2枚重ねてはいたり、レギンスの上にジーンズをはいたりすると暖かいですよ。
シャカパンをはくと暑くなりすぎるので、私は、パンツの2枚はきのほうが好きです。あと、ソックスの2枚ばきも暖かいです。
日本の人は、あまりしないと思いますが。
それでは、あなたも、質問や感想などありましたら、お気軽にお寄せください。
お待ちしています。