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片付けをしていると自分を責めてしまい、なかなかハッピーになれそうにない、という読者の質問に回答します。
まずメールをシェアします。yiさんからいただきました。
片付けでハッピーになる日は遠い
件名:片付けをしながら自分を責める
筆子さん。いつも参考にさせていただいています。
最近本腰をいれて断捨離をはじめました。物が少なくなるにつれ気持ち良い感覚を覚えましたが、同時に物を捨てる理由が、
こんな自分には必要ないから、こんな自分にこんな高いもの買って本当に馬鹿みたいに、自分みたいな人間にはもったいないから、という理由になっていることに気が付きました。
だから、新しく何かを買ってもこんな自分が買い物しちゃいけなかった、せめて売ろう、等と物をまた手放したりしています。
片付けでハッピーになるには程遠い気がしてしまいます。
筆子さんにお聞きしたくなってご連絡させていただきました。よろしくお願いします。
yiさん、はじめまして。いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
断捨離しているとき、自分を責めたり、罪悪感を感じたりすることはよくありますね。
yiさんのお便りには、質問が具体的に書かれていないため、ピンポイントで答えるのが難しいです。
「自分を責めるのをやめるにはどうしたらいいですか?」という質問だと仮定して、6つアドバイスしますね。見当違いだったらまたメールください。
自己評価(セルフイメージ)の見直し
メールにある「こんな自分」「自分みたいな人間」とは、いったいどんな自分や人間なのでしょうか?
ここ、もう少し具体的な言葉にしてください。
その後、その自己評価は妥当かどうか再検討します。
このメールからでは、yiさんがどんなセルフイメージを持っているのか、さっぱり検討がつきません。
いま失業中で、収入がないのに、後先考えず物を買ってしまう、お金にルーズな私、でしょうか?
それとも、主婦のくせに部屋の掃除も満足にできないだらしない私、ですかね。
それとも、太っていて、顔もかわいくないのに、こんなフェミニンなワンピースを買うなんて、どこまでも身のほど知らずな私、ですか?
ご自身が自分のことをどういうふうに思っているのか、じっくり考えて、紙に書いてください。
その後、その文章を読んで、それは本当に正しいのかどうか考えてみます。
セルフイメージなんて、たいていは自分の勝手な思い込みです。
仮に、「部屋の片付けもできないだらしない人間」という評価をしていたとします。
ですが、いまは片付けをしていますし、過去にだって、たまには片付けていたと思います。
「私は、過去も今もこれからも、常に100パーセント片付けができない」という意見は間違っているのです。
汚部屋にお住まいの方の中には、「片付けられない私」という強力なセルフイメージを持っていて、その思い込みを手放さない人がいます。
この場合、いくら片付けをしようと思っても、その一方で、「私は片付けられるはずないんだから」と思い込んでいるため、なかなかうまくいきません。
アクセルとブレーキを両方踏んでいる状態です。
こちらの記事を読んで⇒ポジティブ思考は学習できる。前向きになる4つのポイント教えます。、「決めつけない思考」をし、セルフイメージを書き換えてください。
なんでも自分の責任だと思い込まない
yさんが、なぜ、自分のことを「こんな私」とおとしめているのかわかりませんが、自分がやってしまったことや、いまの自分の状況を、すべて自分の責任だと思うのをやめましょう。
環境のせいでそうなってしまった、ここは仕方がなかった、ということもあります。
そもそも、私たちはみな人間であり、人間は完璧ではありません。しょっちゅう失敗します。
物をたくさん買いすぎてしまったとしても、全面的に自分が悪いわけじゃありません。人間だからそういうことをしてしまった、という部分は絶対あるわけです。
「私は人間にすぎないし、これまでたくさん失敗をした。これからも失敗するかもしれないけれど、でも、チャレンジはしていこう、そしてベストを尽くそう」。こう思うのが現実的な生き方ではないでしょうか?
「なにもかも自分の責任だ」という考えは、「自分さえがんばればどんなことだって可能だ」という考えの裏返しです。
何か目標があり、それに向かってひた走るとき、「自分さえがんばればどうにかなる」という考えは助けになります。
しかし、現実には、自分にできることとできないことがあります。
限界があるわけです。
その限界を認めて受け入れてください。
関連記事⇒悪いのは自分ではない。自分を責めてもしかたがない4つのできごと。
物は物にすぎないと思う
「自分みたいな人間にはもったいない」「こんな自分が買い物しちゃいけなかった」。ここも、どういう状況なのか、もう少し詳しく知りたいところですが、物は物にすぎないので、必要以上に過大評価しないでください。
物は人間の生活を助けたり、豊かにしたりするために開発されたものであり、主体は人間にあります。
そこに人間がいるからこそ、物があるわけで、人間と物を比べたら、人間のほうを重要視すべきです。
人間である自分が必要だと思うから物を買い、状況が変わって必要なくなったら、それを手放す。ごくあたりまえのことです。
資本主義の世の中では、お金や物が、とてもすばらしいもののように、感じられてしまうかもしれません。それこそ、自分の存在より大事なもののように思え、あがめたてまつってしまうかもしれません。
しかし、お金と物に価値を与えるのはそれを使う人間です。
さらに、その物が自分にふさわしいかどうかは、その人の考え方によって変わります。
去年、私は塗り絵グッズをいくつか揃えました。「私は塗り絵がうまいわけじゃないし、ただの暇つぶしだから、こんな高い色鉛筆を買うことはないな。エントリーレベルで充分だ」と考えて、安めの色鉛筆を買いました。
しかし、超初心者なのに、「道具がいいほうがうまく塗り絵できる(これは真実だとは思います)」と、いきなりアーティストクオリティの、高い色鉛筆(しかもフルセット)を買う人もいます。
その人の経済状況を考慮に入れなければ、自分の価値観にそった買い物という意味では、どちらも正解です。
罪悪感を前向きに使う
自分を責める気持ちを押し殺そうとするのではなく、その気持ちを受け入れてください。
物を捨てているとき自分が感じていることに注意をむけて、その気持を自分の生活をよくするために使います。
この点については、こちらの記事にも書いています⇒高かった服を捨てるのはお金を捨てるような罪悪感があり、捨てられません。
いま私は「こんな物を買うべきではなかった」と感じて、つらい気持ちになっている。それなら、今後は、この手のものを安易に買わないようにしていこう、そのためにはどうしたらいいのかな? と行動を修正するのです。
罪悪感を感じて、暗くなってそこで終わりにするのではなく、失敗から学ぶわけです。
下記の記事も参考にしてください。
いやな気分こそ大事にして、自分の感情とうまくつきあう(TED)
セルフ・コントロール(自制心)の秘訣:ジョナサン・ブリッカー(TED)
断捨離に過度の期待をしない
「片付けさえしていれば、どんどん開運して、私は幸せになる」。
これは間違った認識なので、もしそう思っているのなら、考えを改めてください。
確かに不用品を捨てるといろいろいいことがありますが、物を捨てていれば、自動的に幸せになるほど、世の中、単純ではありません。
「シンプルライフにすれば、幸せになる」と思い込んでいると、そうならないとき、違和感を感じて、私に質問メールを送るはめになります。
関連記事⇒断捨離したのに、次々と悪いことが続いて納得できません。
捨てれば、何かが私を幸せにしてくれる、と人まかせにするのではなく、「これからよくしていこう」という自分で動くことが大事ではないでしょうか?
セルフエスティームをあげる努力をする
自信をもち、自己評価をあげる方法をたくさん書いているので読んでいただき、できることから1つずつやってください。
本当の自分に出会う:セルフエスティームをあげるマニュアル(TED)
もっと自分を好きになろう。ラディカル・セルフ・ラブのすすめ(TED)。
セルフコンパッション(自分にやさしくする)の実践で人生を変える(TED)
ほかにもたくさんあり、それぞれの記事から関連記事にリンクしています。
自分の気持ちを文章に書く習慣をつけると、自分の考えていることを観察しやすくなります。
モーニングページを書いてみてはどうでしょうか?⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
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不用品を捨てているときは、確かにあまりいい気分はしませんね。
「もったいない」と思うのがふつうだと思います。
けれども、捨てずにそこに置いておくほうが、もっともったいないです。
この記事に書いたように、自分の感情に意識を向けながら捨てていくと、価値観の見直しもできます。よって、筆子的には、やはり、いらいない物は捨てたほうがいい、となります。