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ふだん着ない服なのに、なぜかいつまでも捨てない理由を考察しています。
今回は、
理由10:ウエスにするから
「ウエス」が「パッチワーク」「バッグ」「小物」「はぎれ」「ぞうきん」「人形の服」に変わることもあります。
いつまでも減らない服
ウエスにすること自体は悪くありません。
私も、穴があいたり、すりきれたりして、もう着ないと決めた綿の服はほぼ100%、ウエスにして、そうじに使っています。
ウエスの作り方と使い方~拭き掃除だけが好きな主婦のおすすめの掃除道具
ただ、ウエスにしようと思った服が、ずっとそこにあるとしたら、問題です。
ウエス要員としてとってある服が、何枚もある。意外と場所をとっている。
そんなときは、以下のように考えて、片を付けるといいでしょう。
1.現実的な計画かただの言い訳か?
その服をウエスにして、使い切る、というプランは、現実に即した計画なのか、捨てたくないから便利に使っている言い訳なのか、一度考えてみてください。
ちょっと考えただけで、「捨てないための言い訳だ」と、気づくこともありますが、自分の本心がよくわからないときは、現在のウエスの稼働状況について考えるといいでしょう。
・この1年、古着を何着つぶして、どれだけウエスを使って、日々、どのぐらい消費しているか?
・ウエスの在庫はどのぐらいあるか?
・前にウエスを作ったのはいつか?
・日に何枚、ウエスを使っているか?
・これだけの服をウエスにしたら、使い切るのにどのぐらいかかるか?
・シーツやタオルなど、ほかにもウエスにできるものがいっぱいあるんじゃないか?
言うまでもなく、ウエスがだぶついているなら、ウエスの材料もいりません。
1年で使い切れるぐらいの量だけ残して、あとは、資源ごみなど、自治体の指示に従ってだすといいでしょう。
2.具体的な計画をたてる
「いつか、ウエスにして使おう」というのは、「いつか、宇宙旅行したいな~」ぐらいの、実現性にとぼしい「夢」です。
そのうち、片付けよう、そのうちメリカリで売ろう、そのうち、ウエスにしよう。
このように、「そのうち」という、大雑把なくくりをするだけでは、何も実現しません。
いつ、どこで、どんなふうにウエスとして使うのか、具体的な計画を立てましょう。
本当に実現したいことは、具体的なイメージを思い浮かべて、言葉にすることが必要だ、という話、何度も書いています。
先日も、そんなTEDを紹介しました⇒思考のトレーニングをして自分の限界を越える(TED)
本当にその服をウエスにして使い切りたいなら、具体的なアクションプランを作ってください。
もちろん、そのプランにそって、着々と行動します。
3.今すぐウエスを作って使う
筆子はよくプランニングしろとか、紙に書けとかいうけど、そういうことをいちいち考えたり、やったりするのは苦手だ、面倒だ、そんな時間はない・
こんなふうに思う人もいるでしょう。
それなら、今すぐ、ウエス用にとってある服を手にとり、ハサミを使って、ジョキジョキ四角く切って、ウエスを作ってください。
できあがったら重ねて所定の場所に置き、一番上の1枚を手に取り、カウンターや床をふいてください。
ウエスは、ただ、はさみで切るだけで、簡単にできるわけですが、毎日、やっている作業ではないから、いざ作ろうとすると、余分なエネルギーを要します。
すると、先延ばししてしまい、いつまでも古着の山が減りません。
きょうこそ、ウエスを作ってください。
私も、たまにウエス作りを先延ばしすることがあります。そういうときは、覚悟を決めて、朝一番に作っていますよ。
4.引き受けるものについて考える
あなたは、たくさんある古着を、ウエスにして使うという未来を選びました。
だから、きょうは捨てません。
しかし、その選択をしたことによって、引き受けなければならないものが発生します。
たとえば
・古着を収納するスペース
・古着の収納について考える時間
・古着をメンテナンスする手間
・見た目のわずらわしさ
・未完了のものがある居心地悪さ
「この服たち、いつかわからないけど、ウエスにして、立派に使い切るわ」。
これを実現させるために、いろいろな犠牲を払わなければならないのです。
ウエスは、なければないで、似たようなものを調達するのは、簡単です。
それだけの犠牲を払う価値、ありますか?
5.きっちり片を付ける
ウエスにするから、この服は取っておくと決めるのは、多くの場合、処分の先延ばしにすぎません。
先延ばしする限り、状況はたいして変わりません。
生活を変えたいなら、ここは思い切って、最後まで片を付けるべきです。
服に限らず、何かを捨てるとき、完全に手放さないですむ方法を人は思いつきます。
よくあるのは、写真や書類をデジタルなイメージにして残すこと。
デジタル化したことにより、前より参照しやすくなり、実際に、よく見ている。こんな状況なら残したかいがあります。
私も母の絵手紙の大半をデジタル化しました⇒記念品や思い出の品を捨てたほうがいい理由と捨て方のコツ
しかし、完全に捨てるのが嫌だから、デジタルイメージにし、とりあえず、ハードディスクやクラウドストーレージに入れて、あとは忘れてしまうこともあります。
これは、捨てることを先延ばししているだけ。
前と同じように、残したものを見もしないし、活用もしていませんから。
中途半端なことをして、捨てることを完全に終わらせないと、自分自身も生活も変わりません。
先延ばししている、逃げている、という自覚があるなら、中途半端に終わらせず、最後まで完了させてください。
スッキリしますよ。
断捨離をして「未完了の問題」にきちっと片を付けろ~実録・親の家を片付ける(10)
最後までやりとげる7つのコツ~汚部屋の片付けで挫折続きのあなたへ。
6.チャンスをふいにするな
「ウエスにするから~」と、その服を捨てずに、そのまましまっておくのは、ある意味とてももったいないことです。
せっかく、それを捨てて、自分や、自分の生活と向き合うチャンスなのに。
「ウエスにする」、「何かべつのものにして活用する」と、活用の可能性を考えて、すぐに捨てないのは、「捨てるのはもったいない」という気持ちがあるからです。
多くは、すでに支払ったお金に執着しています。
ですが、何度も書いているように、その服を買うのに使ったお金はもう返ってきません。
そのお金と引き換えに服を手に入れたのですから。
その服を活用しなかったのは、自分の選択であり責任です。
服をしまい込むと、この選択の結果と向き合うことができません。
自分と向き合って、今後の行動を変えていけば、同じ失敗を繰り返さなくてすみます。
「もったいない」「捨てたくない」と思ったら、自分を変えるチャンスです。
失ったものを取り戻したいと思うな:部屋が物だらけになる理由(その7)
☆この続きはこちら⇒捨てていいのかわからないので放置:着ない服を捨てない理由とそれを乗り越える方法(その10)
服を捨てない理由、過去記事もどうぞ
着ていない服を捨てたい。でも、捨てるのはむずかしい。そんなときはこう考えてみる(その1)
理由1:捨てるメリットを感じていない
理由2:捨てるのが面倒だ
捨てるなんてもったいない、持っていればそのうち何かに使える~服を捨てたいけど捨てられない理由とその対処法(その2)
理由3:捨てるのはもったいない
心が痛むから捨てられない~服を捨てない理由とその対策(その3)
理由4:心が痛むから
これを着るべきだ、という義務感が服を増やす:服を捨てない理由とその対策(その4)
理由5:「私はこれを着るべきだ」「この服を持っているべきだ」という義務感
いただいた服を捨てるのは相手に悪くて:服を捨てない理由とその対策(その5)
理由6:人からもらった服だから
しまい場所があるからべつに捨てなくてもいいよね:服を捨てない理由とその対策(その6)。
理由7:しまい場所があるから
捨てるべき服がわからない:着ない服を捨てない理由とその対策(その7)
理由8:どの服を捨てたらいいのかわからない
思い出がある服だから:着ない服を捨てない理由とその対策(その8)
理由9:思い出のある服だから
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古着をウエスにするという理由をとりあげましたが、ウエスではなく、もっと有用な何かに作り変える、と思って、服を捨てない人のほうが多いかもしれません。
洋裁が得意な人はそんなふうに考えることが多いでしょう。
私の母も洋裁が得意で、今年はやたらとマスクを作っています。
洋裁をする趣味と、使い切れないほどたくさんのはぎれと一緒に生きていく、という覚悟をするなら、それはそれでいいです。
ただ、無駄なものは無駄を再生産するということは覚えておいてください。
着なくなった服を何かに作り変えても、使いみちもなく、使い手もいない、なんてことが起きます。
自分の「何かを作りたい欲望」は達成できるでしょうが、代償を払う必要があります。