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2022年の6月27日から12月12日までに投稿したTEDの記事、25本をまとめました。
TEDトークは、世界中のさまざまな分野で活躍する人々が、自分が伝えたいアイデアをシェアする15分前後のプレゼンテーションです。
この期間は、特にゴミや消費の問題、完璧主義、マインドフルネス、お金の使い方に関するものを紹介しました。
幅広いテーマを扱っているので、あなたの日常生活に役立つヒントが必ずあると思います。
2022年後半に書いたTED記事のまとめ
The paradox of efficiency (効率性のパラドックス)。
歴史家のEdward Tenner(エドワード・テナー)さんの講演。
効率を求めるあまりかえって非効率になることもあるので、時にはわざと非効率なことをしてみようという内容です。
確かに、こういうことはありますよね。
デジタル化が進んで効率化がすすんだはずなのに、仕事がなかなか減らないのも、その1つかもしれません。
タイトルは、The Mind-Bending Art of Deep Time(ディープタイムの圧倒的な芸術)。
アーチストの Katie Paterson(ケイティ・パターソン)さんのトークです。
ディープタイムは、地質学的な時間を指す概念で、地球の歴史が数十億年にわたることを表現しています。
パターソンさんは地球が生まれたおよそ46億年前から現在までの、非常に長い時間を想起させる作品を作っています。
ディープタイムを考えると、私達がこの地球上に存在するのはほんの一瞬のことですが、大きな時間の流れの中にいると意識することで、視野が広がります。
タイトルは、The emotions behind your money habits(お金の習慣の裏にある感情)。
会計士の、Robert A. Belle (ロバート・A・ベル)さんのトークです。
お金を使うときには、常に背後に感情があるので、その感情に意識を向けるともっと上手にお金を使うことができるという内容。
衝動買いや浪費が多い人におすすめです。
The Secret to Mastering Life’s Biggest Transitions(人生の大きな転換を乗り切る秘訣)。
ノンフィクション作家の Bruce Feiler(ブルース・ファイラー)さんの講演です。
生きていると困難なことが降りかかってきて、通常運転できない時期がありますが、こんなピンチをどんなふうに乗り切るべきか学ぶことができます。
ファイラーさんは、予定どおり直線を描いて進む人生はなく、転換期は何度も訪れると話しています。
そのとおりですね。
コントロールしようとするのをやめれば人生が豊かになる(TED)
タイトルはThe Abundance of Letting Go(手放すことの豊かさ)。
ライフコーチの Alison Tan(アリソン・タン)さんのプレゼンです。
物事を自分の思い通りにしようとして、ストレスをためている人におすすめのプレゼン。
タンさん自身が、完璧主義でいろいろなことをコントロールして生きてきましたが、ある日、パニックアタックに襲われて考え方を改めました。
タイトルは、How your brain’s executive function works — and how to improve it(脳の実行機能はどう働くか? それを向上させるには?)
認知科学者の Sabine Doebel(サビーヌ・ドーベル)さんの講演です。
脳の実行機能は、目標を達成するための高次の認知プロセスで、計画を立てたり、問題を解決したり、失敗しないように何かに注意を向けたり、自分の行動を制御したりといった、ほかの動物にはできない認知です。
自分が思ったことを思ったようにできないことってよくありますよね?
衝動買いなどもその1つです。
脳トレみたいなことをしても実行機能は高まりません。
Financial Literacy & The Social Media Generation(ファイナンシャル・リテラシーとソーシャルメディア世代)。
公認会計士のNelson Soh(ネルソン・ソー)さんのプレゼンです。
ソーさんは会計士なのに、自分のお金の管理に関してはまずい決断ばかりしてきたそうです。
SNSに強い影響を受けて買わなくてもいいものを買い、何かを買うためだけに仕事をしてきたと言っています。
そういう人、ほかにもいるでしょうね。
SNSが不可欠の世代の人は、SNSとうまく付き合うスキルが必要です。
タイトルは、Stop Buying Stuff (物を買うのをやめなさい)
ライターの、Niko Stoifberg(ニコ・ストイフベルグ)さんのトークです。
ストイフベルグさんは、バリ島の海岸にゴミがたくさん打ち上げられているのを見て、自分の消費のあり方に疑問を持ち、1年あいだ、物を買わない挑戦をしました。
買わないために、彼がしたことを教えてくれています。
買い物ぐせがなかなか抜けない人におすすめのプレゼンです。
タイトルは、How to deal with toxic family relationships (有害な家族関係とどう付き合うべきか?)。
プレゼンターは、瞑想やヨガを教えているJohnson Chong (ジョンソン・チョン)さん。
家族だからといって、すべてが自分の人生に有益な関係であるとは限らず、かえって、心の健康や幸福感に悪影響を与える関係もあります。
でも、「家族だから仲良くしなきゃ」と皆思っているので、他人であれば距離を置けるのに、家族とは距離を置けなかったりします。
そういうことを続けていると、自分自身を殺してしまうとチョンさんは言います。
チョンさん自身が、家族との関係で長い間、悩んでいました。
タイトルは、3 rules for better work-life balance(よりよいワークライフバランスのための3つのルール)。
行動科学者の Ashley Whillans(アシュリー・ウィランズ)さんのスピーチです。
仕事と私生活に境界線を引くことができず、いつも仕事をしていしまっている人におすすめします。
5分で終わる短いトークです。
タイトルは、How to be an anti people pleaser (反ピープルプリーザーになる方法)。
ソロリティ(女子大学の社交クラブ)のリーダーを務めている Kate Riggers(ケイト・リガース)さんのプレゼンです。
ピープルプリーザーとは、他人を喜ばせる人のことで、このような人は、自分の気持ちや都合より、相手の都合を優先し、機嫌を取ろうとします。
純粋に相手の幸せを願って行動することもあるでしょうが、多くの場合、自分の心理的ニーズを満たすために、他人を喜ばせようとします。
リガースさんは、周囲の人をがっかりさせたくないという気持ちが強くて、他の人の用事を積極的に引き受けていました。
タイトルは、One Simple Trick to Overcome Your Biggest Fear (大きな恐怖を克服する1つのシンプルな方法)。
作家で起業家のRuth Soukup(ルース・スーカップ)さんの講演です。
やりたいことがあるのに行動に移せないとき、恐怖が背後にあります。
スーカップさんは、恐怖のせいで立ち止まっている7つのアーキタイプ(特定の特徴やパターンを持つ典型的なキャラクター)を紹介しています。
恐怖を克服するコツは、無意識に感じている恐怖に意識を向けることです。
タイトルは、Redesigning our consumer habits(消費者の習慣の再設計)。
廃タイヤから靴を作るメーカー、インドソール(Indosole)の創設者、Kyle Parsons(カイル・パターソンズ)さんの講演です。
パターソンズさんも、バリ島の海岸がゴミだらけなのを見て衝撃を受け、消費について考えるようになりました。
バリ島に行ったことがないんですが、よほどゴミが多いのでしょうね。
タイトルは、The perfection detox(完璧のデトックス)。
元フィットネストレーナーで、講演家やモティベーター、コンサルタントとして活躍している、Petra Kolber(ペトラ・コルバー)さんの講演です。
コルバーさんは、筋金入りの完璧主義者でした。
カリスマフィットネスコーチとして成功し、有名になった方ですが、周囲の人が「成功者」として見ていた時期にパニック障害になっています。
一見、華やかに見える人も、心の中は嵐のようになっているということはよくあることです。
先に紹介したタンさんも、仕事で成功していましたが、パニック障害になりました。
完璧主義の人は、完璧主義ゆえ、仕事でいいパフォーマンスを残しますが、その代償として、精神を病むことがしばしばあります。
また、完璧主義になった背景には、たいてい、幼年時代のできごとがあります。
タイトルは、The secrets of modern time management(近代的なタイムマネジメントの秘訣)
プログラマー、起業家、教師の Hitesh Choudhary(ヒテッシュ・チョーダリー)さんの講演です。
スマホやSNSを使うのが必須である今の時代に使える時間管理法を教えてくれるTEDトークです。
私自身はSNSはしないで(ブログの更新を流すだけ)、ソーシャルメディアが現代に必須だとは思いませんが、多くの人が使っているのは事実です。
タイトルは The Illusion of Control- Human Behavior and Donuts(コントロールの幻想:人の行動とドーナツ。)
精神医学者の Elissa Epel(エリッサ・エペル)博士の講演です。
自分の意思をコントロールすることはできないと伝える内容。
とは言え、まったくコントロールできないかというとそうでもありませんよね?
ただ、コントロールする力(リソース)は有限です。
私も睡眠不足のときは、あとになって「どうしてあんなことに時間を使ってしまったんだろう」と思うような行動をします。
タイトルは、You can grow new brain cells. Here’s how(新しい脳細胞を増やすことができます。やり方はこうです)。
神経科学者(Neural stem cell researcher)のSandrine Thuret(サンドリーヌ・チュレ)さんのプレゼン。
昔は脳は一度できあがったら、あとは衰えていくのみと考えられていましたが、今は、年をとっても脳の構成を変えることができる(脳の可塑性)と考えられています。
脳神経の発生をうながし、記憶を向上させ、加齢のせいでおきる脳細胞の低下を防ぐ方法を学べるプレゼンです。
運動は脳にいいので、ぜひ行ってください。
タイトルは、Paying Attention & Mindfulness (意識を向けることとマインドフルネス)。
瞑想を教えているSam Chase (サム・チェイス)さんの講演です。
瞑想を教えている人が、マインドフルネス(今、ここに意識を向けること)の話をよくするのは、マインドフルネスが瞑想の基本的な要素だからです。
瞑想も、過去や未来ではなく、今この瞬間に意識を向けようとします。
日常生活で不安やストレスが多いなら、瞑想、もしくはマインドフルネスを試してください。心が軽くなると大勢の人が言っています。
タイトルは、Get comfortable with being uncomfortable(心地悪いことを心地いいと思いなさい)。
作家で講演者の Luvvie Ajayi Jones(ラヴィー・アジャイ・ジョーンズ)さんの講演です。
「これはおかしいんじゃないか?」と思ったとき、そう言うことを恐れてはいけないという内容。
このトークを読んだ読者から、子供が入学する中学校で、PTAの非加入届を出すことを迷っているというお便りをいただきました。
半ば強制的に加入させられ、のらりくらりと役員から逃れる道もあるけれど、と書かれていました。
PTAに対する意見を聞きたいと聞かれ、そのときメールで返信しましたが、非加入を選べるなら、その道を選べばいいんじゃないでしょうか?
私自身は、娘が小学校のときは、よくボランティアに行っていましたが、中学、高校はまったくノータッチでした。そのことで、娘が不平等な教育を受けたとも思いません。
中学校はたった3年なので、すぐに終わります。長い人生のうちのたった3年間。
私自身も中学校での思い出は数えるほどしかありません。
タイトルは、The surprising impact of our consumption habits(私たちの消費習慣の驚くべきインパクト)。
工業デザイナー、作家、スピーカーのBabette Porcelijn(バベット・ポルシュレイン)さんの講演です。
先進国の人々は、ほかの国にゴミを押し付けているから、自分の庭はとりあえずきれいに見えていて、自分はエコな生活をしていると思っているけれど、実際は違う、という内容。
これはそのとおりで、お金のある国の人のほうが、無駄なものをたくさん消費してゴミを出しています。
タイトルは、Honest liars — the psychology of self-deception(正直な嘘つきたち~自己欺瞞の心理学)
心理学者の、Cortney Warren(コートニー・ウォーレン)さんの講演です。
自己欺瞞は自分で自分をだますこと、自分に都合のいい言い訳を使って行動を正当化することです。
たとえば、「今、忙しいから片付けができない」というのも自己欺瞞の1つです。
なぜなら、どんな人にも1日24時間という時間はあり、この24時間の間に、たいして重要ではない行動をしていることも多いからです。
忙しいから片付けができないのではなく、片付けをしないことを選んでいるからしないだけです。
誰でも自分をだましますが、大きな嘘は結果的に自分のためにならないことがよくあります。
自分に正直になるほうが、望む人生を生きられます。
タイトルは、You Don’t Actually Know What Your Future Self Wants (未来の自分が何を求めているかは実際にはわからない)。
ジャーナリストの Shankar Vedantam (シャンカール・ヴェダンタム)さんの講演です。
人は変わり続けるので、何年かのちの自分は今とは違う考え方をする、従って、未来に自分がどんな決断をするかは、今の自分にはわからないという内容。
フランス語のことわざに、「泉よ、おまえの水は飲まない、と言ってはならない」というものがあります。
今は飲まないと思っていても、そのうち飲みたいと思って飲むときが来るかもしれないからです。
タイトルはThe Real Reason You Feel So Busy (and What To Do About It) (とても忙しいと感じてしまう本当の理由とその対処法)。
エグゼクティブ教育の専門家、Dorie Clark(ドリー・クラーク)さんの講演です。
忙しい、忙しくないというのも、結局は自分で選択ています。
たとえば、嫌なことに向き合いたくないので、わざと自分を忙しくさせることはよくあります。
タイトルは、Where do your online returns go? オンラインショップに返品したものはどこへ行くか?
海外展開する小売業者にロジスティックスを提供している企業で働くAparna Mehta(アパルナ・メータ)さんの講演です。
メータさんは、返品処理にはすごくコストがかかっているし、ゴミも増えているから、売り手に返すのではなく、その商品を求めているほかの消費者の手に渡るシステムを作ることを提案しています。
私も、noteにこんな記事を書いていますが⇒こんなに簡単でいいのか? 最近のアマゾンへの返品体験。
最近の返品は、危機感を抱いてしまうほど簡単ですね。
返品しないと、そのまま押入れでガラクタになるので、簡単に返品できるほうがいいとも言えますが。
タイトルは、Six behaviors to increase your confidence(自信を増やすための6つの行動)。
元、アメリカのマイナーリーグの野球チームの統括マネージャーの Emily Jaenson(エミリー・ジャンソン)さんの講演です。
タイトル通り、自信のつけ方を教えてくれるプレゼン。
ジャンソンさんは、今はポッドキャスターで、スポーツ業界で働く女性エグゼクティブにインタビューする番組を配信しており、男性優位のスポーツ業界で、高い地位まで行った女性がどんなふうに自信を培っていったか説明しています。
自信がない人にもある人にもおすすめです。
これまでに書いたまとめ記事
もっと充実した毎日をおくりたいあなたに:TEDの記事のまとめ、その(4)
シンプルに心軽やかに生きていきたい人のためのTEDの記事のまとめ(5)
過剰な思い込みをなくしたいあなたへ。TEDの記事のまとめ(7)
自分で問題を解決する力をつけたい人へ:TEDの記事のまとめ(8)
マインドセットを変えるヒントにどうぞ:TEDの記事のまとめ(10)
欲張るだけの人生をやめたいあなたへ:TEDの記事のまとめ(11)
脳の仕組みを知って、充実した人生を送る~TEDの記事のまとめ(13)
行動を変える秘訣を知りたいなら:TEDの記事のまとめ(15)
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基本的に、講演者は人生がよくなることをゴールとしているので、前向きな内容が多いです。
Netflixでドラマを、YouTubeで動画を長々と見るのがくせになっているときは、TEDトークをビンジワッチング(一気見)してはどうでしょうか?
取り上げてほしいトークのリクエストがありましたら、メールで教えてください。