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ものをたくさんためこまない暮らし方を提案しています。
7回目は、買ったものをちゃんと使う工夫について。
言い換えれば、死蔵品を作らないことです。
買ったものをしまいこまず、ちゃんと使えば、それはガラクタになりません。
1.死蔵品の把握
使っていないものを減らすために最初にすべきことは、「使っていないもの調べ」です。
どんなものが、使われないまま、どれぐらいの量、どこに置いてあるのか、できるだけ把握してください。
こんな死蔵品があるのでは?
家庭でデッドストックになりやすいものは
・衣類
端的に言って、もう何年も着ていない衣類は死蔵品で、ただ、収納スペースを取っているだけです。
部屋着やウエスにするつもりで取ってある服も、見直してください。
・ファッション小物
バッグ、靴、アクセサリーなど、衣類以外のファッションアイテムも要チェクです。
衣類の数が多い人は、こういう雑貨もたくさん持っています。
・食器
食器はもらうことが多いし、処分しにくいアイテムだからデッドストックになりやすいです。
実家を断捨離したときも、台所の天袋から母が50年以上使わずにしまってあった新品の食器が出てきました。
・キッチンツール
お玉や包丁、その他のキッチンガジェット。料理好きの人は、要不要にかかわらず増やす傾向にあります。
・書籍
たいていの本は1度読んだら読み直しませんが(私たちは新しい本を読みたがる)、すぐに処分しないので、書棚の中で死蔵品になっています。
・趣味のもの
ハンドメイドなど、ツールや材料がたくさん必要な趣味がある場合、どちらも過剰に持ちがちだし、作った作品も場所をとっているかもしれません。
・その他の細かい雑貨
文房具、化粧品、飾りなど。
人によっては死蔵品すべてを調べるのはすごく大変かもしれません。自分の持ち物を思い出して、もっとも死蔵品が多そうなものから、タックルするといいでしょう。
企業が棚卸しをするように、使っていないまま家にあるものは、記録するといいですよ。
死蔵品(これから使いたいもの)リストを作って、使う方向に舵を取ります。
2.使う計画を立てる
どんな死蔵品があるかわかったら、それぞれを使う計画を立てます。
そのままにしておいても、まず使わないので、意識的に使おうとしないと消費できません。
私のように、他の人に使ってもらうという方法もあります⇒大量に文房具を断捨離したあと、筆記具は手持ちのものを使い切る方針へ
洋服やバッグなら、ふだんの自分のワードローブに加えるといいでしょう。
ものを消費するためのアクションプランを紹介します。
ちゃんと使う工夫
・ターゲットを決める
ソックスやペンなど、同じものがたくさんあるとき、すべてを同時に使おうとすると、いつまでたっても消費できません。
1つずつターゲットを決めて使ってください。そのほうが、早く使い切れるので、「使い切ったぞ!」という達成感を得られます。
持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
・開封する・セットアップする
自分で使うつもりのものはすぐに開封してしまったほうが、使い切りやすいです。
新品のまま1年以上、押入れや棚に寝かせるのはやめましょう。
1年たっても使い始められないものは、私なら、寄付します。
家電製品やパソコンなど、使う前にセットアップが必要なものは、セットアップして、すぐに使えるようにしましょう。
パソコンは、最初の設定をすごく面倒に感じて、新しいのを買ってすでに家にあるのに、古いほうをずるずる使ってしまうことがあります。
使うつもりで買ったのに使えないものは、返品したほうがいいかもしれません。
・使い方を考える
どんなふうに使っていくか計画を立て、紙(デジタルでもOK)にちゃんと書いてください。
たとえば、それが食材なら、週末にこんな料理に使うとか、考えるわけです。
買った食べ物を食べきる7つのコツ:ちょっとした心づもりで無駄が減る。
エッセオンラインにも同じ主旨の記事を書いています⇒60代ミニマリストの「食費節約のコツ」。週に1度は“残りものを食べる日”に | ESSEonline(エッセ オンライン)
計画を立てるときに重要なのは、ちゃんと紙に書くことです。
頭の中だけで考えていると忘れます。
私たちは毎日、ほかにもいろいろなことを考えて、決めて、実行しなければなりません。そのほとんどが、「死蔵品の消費」より差し迫ったことであるはずです。
死蔵品をたくさんためても、とりあえず生活できるから、これまで何年も放置してしまったのです。
頭の中で、「こうしよう」と思っているだけだと、同じ生活が続くだけ。
「使い方なんて思いつかないよ~」と思うときでも、ブレインダンプで、無理やり紙の上に出そうとすると思いつきます。
なお、使いかけのノートや手帳、紙類は、モーニングページを書くのに使えば、どんどん使い切ることができます。
使い方をリサーチ
必要ならネットで使い方をリサーチしてください。
しかし、リサーチしないと使い方が思いつかないものは、手放してしまったほうがいいと思います。
使い方を思いつかないということは、あなたにとって、そのアイテムの必要性がかなり低いということですから。
必要じゃないのに持っているのは、「だって捨てるのもったいないんだもん」というケチな根性のせいです。
使うことに費やす時間と体力のほうがもったいないので、あきらめて処分しましょう。
無理に使おうとすると、貴重なリソース(時間、体力、意識、場合によってはお金)を無駄に失ってしまうかもしれません。
私は必要ないものを無理に使おうとして、何年も時間を無駄にしました。
昔、付録の使い方を調べるのに時間を使って、いろいろ試行錯誤したあげく、捨てた経験があります。
2度と付録目当てで雑誌を買わないと誓った日:ミニマリストへの道(53)
あなたはこんな失敗をしないでください。
目につく場所に置く
しまいこむと使わないので、目につく場所、手に取りやすい場所に置きます。
ものすごく手に取りやすい場所に置いたのに、1ヶ月たっても使えないとしたら、たぶん、何年たっても、その商品を使うことはできません。
あきらめて処分してください。
家族と共有する
自分1人だけだと、消費に使えるリソースに限界があるので、家族や同居している誰かと一緒に使うのもいいでしょう。
食べ物なら、無理やり家族の弁当のおかずにするとか(もちろん、事前に相談してください)。
3.これ以上供給しない
家の中に死蔵品が増えるのは、需要に対して供給が多すぎたからです。
使っていないものが、量は少なくても確実に減っていく流れができるまでは、供給をストップしましょう。
買い物で増やしているなら買い物をセーブする、もらいものが多すぎて増えているなら断る。
供給をセーブするために、現状を調べてください。
昔からの習慣でたくさん買ってしまっているものや、使い終わっていないうちから新しいものを買ってしまうものがないか?
最近、定期購入という便利なサービスがあります。自分や家族の消費の度合いが減ったのに、ずっと同じ調子で定期購入しているものがないか、考えましょう。
いつも買っているものは、そのたびに決断しているというより、習慣で入手していることが多いです。
一度しっかり見直して、現状に見合う買い方に変えてください。
以前、ものが増えてしまった私の習慣について書いたことがあります。
筆子の物を増やした3つの危険な習慣とは?~ミニマリストへの道(10)
私の場合、頒布会でものがすごく増えてしまいました。
頒布会は一見地味な買い方ですが、毎月、継続してものが家に入るので、続ければ続けるほど、じわじわとものが増えていきます。
断捨離しなければならないほどものが増えてしまったとしたら、あなたにも、必ず、ものを増やす習慣があったはず。
その習慣を突き止めて変えましょう。
4.ものの流れを意識する
クリアしたい死蔵品だけでなく、家全体にあるものの流れを意識してください。
一口に死蔵品といっても、それぞれ性格が違います。
あるものは完全な死蔵品で、もう何年も誰も使わず、ずっと放置されています。
こういうものは、処分したほうが、手っ取り早いです。
一方、消費の度合いはそれほどでなくても、毎月コンスタントに確実に消費が進んでいるものもあるでしょう。完全な死蔵品がまったく動かない在庫なら、こちらは多少は回転している在庫です。
一応使っているから、それは死蔵品には見えないかもしれません。
しかし、その回転が遅すぎたら、かなり死蔵品に近いものです。
残り時間を考えたら、もっと早く回転させないと消費しきれない。そんなものは、回転を早めるか、完全死蔵品として扱い処分するかしたほうがいいかもしれません。
ものはすべて使うために手に入れたことを思い出してください。
過去の私のように、「買いたいから買って、そこで終わり」というやり方を改めないと、スッキリ生活は望めません。
消費の仕方を変えるためにも、一度、すべての所持品と向き合ってみましょう。
死蔵品を減らしたい人におすすめの過去記事
しまいっぱなしの物を使うために、今すぐすべきこと~死蔵品活用プロジェクト2023
デッドスペースにある死蔵品を処分しろ:今年中にやってしまいたい片付けプロジェクト(その6)
「増やさないこと」を意識して、持たない暮らしを実現する方法。
なぜ死蔵品が家の中にたまるのか?:今度こそ減らす、リバウンド防止編
■このシリーズを最初から読む⇒ガラクタを増やすライフスタイルをやめる(その1)~暮らし方を見直せば、リバウンドしない。
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スッキリ生活をするために、買って手に入れたものをちゃんと使うことをおすすめしました。
洋服をたくさんもっている人は、すべてを漫勉なく、えこひいきせずに着てみてください。
すごく大変だと思います。
人は習慣の生き物なので、日替わりで違うコーディネートをしようとしたり、毎回違うコーヒーやおやつを口にしようとすると脳に負荷がかかります。
言い換えれば、人には、大量のものを所有して、それらをちゃんと使ってバラエティを楽しむのに十分なキャパシティがありません。
キャパシティがないから、多くのものが棚や押し入れで眠っています。
いい加減、自分の限界やキャパシティを受け入れましょう。
自分で管理できるところまでものを減らすと、無理しなくてよくなるので、ストレスが減ります。