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2022年の1月3日から6月20日までに投稿したTED記事、25本をまとめました。
それぞれのトークが、人生に役立つ教訓や視点を提供してくれます。
自己啓発、人生哲学、メンタルヘルス、未来への対処法など、さまざまなテーマが扱われており、どれも一度は視聴してみる価値があるトークばかりです。
あなたの人生に変化をもたらすヒントがきっと見つかるでしょう。
2022年前半に書いたTEDの記事のまとめ
タイトルは、The Art of Being Your Own Best Friend (あなた自身の親友になる技術)。
心理学者の、Carissa Karner(カリッサ・カーナー)さんの講演です。
自分を親友のように扱うと人生が変わると伝える内容。
確かに私たちは、自分にはけっこうひどい言葉をかけ、無理な目標を押し付けることがあります。
自分が嫌いな人にとくにおすすめです。
タイトルはHow Falling Behind Can Get You Ahead(遅れをとることが、いかに自分を前に進ませるか?)
ジャーナリストの、David Epstein(デイヴィッド・エプスタイン)のスピーチです。
幼いときから1つの分野について学ぶより、いろいろなことを体験しながら学んでいくほうが成功できるという内容です。
人生で成功した人のうち、早くからその分野を学び始めた人はむしろ例外ですが、そういう人が目立っています。
タイトルは、The true cost of financial dependence(経済的依存の真の代償)。
会計士のEstelle Gibson(エステル・ギブソン)さんの講演。
誰かに経済的に依存していると、無力になってしまい、場合によっては経済的な虐待を受け続ける結果になるとギブソンさんは話します。
ギブソンさんは会計士ですが、幼いとき、父親が家計を握っていたのを見て育ったせいで、夫にお金の管理を任せきっていました。その結果、離婚したあと、とても困った事態に陥りました。
タイトルは、What to do when climate change feels unstoppable (気候の変化は変えられないと思うときどうするべきか?)
プレゼンターは、環境運動家であり、エコ不安症に関してリサーチをしているClover Hogan(クローヴァー・ホーガン)さんです。
エコ不安性(エコアンザイエティ、eco-anxiety)は、気候変動や環境破壊、地球温暖化などの環境問題に対する不安やストレスを感じる状態で、特に、若い人や、環境問題に敏感な人の間で増えています。
不安になっているだけでは、問題は解決しないので、できることをするべきでしょう。
タイトルは、Want to be happy? Be grateful (幸せになりたい? 感謝しなさい)
講演者は、Brother David Steindl-Rast(ブラザー、デヴィッド・スタインドル=ラスト)さん。
感謝をすれば幸せになれると教えてくれるトークです。
感謝することが気分をよくしてくれるのは多くの人が知っていることですが、どちらかというと文句のほうが先に出てきますよね。
文句や不満が先に出ても、そのあとの反応を変えれば、そこまで気分は悪くなりません。
タイトルは、Why reading matters(なぜ読書は大事なのか?)
ジャーナリストで作家のRita Carter(リタ・カーター)さんのスピーチ。
読書、特にフィクションを読む恩恵を教えてくれるプレゼンです。
人が文字を読み始めたのは、人類の歴史を見ればわりと最近のこと。だから、意識的に読もうとしないと、どんどん読まなくなっていきます。
本を読まなくても生きられますが、フィクションを読めばもっと人生が豊かになるということを脳科学の視点から説明しています。
タイトルは、My philosophy for a happy life(幸せな人生のための私の哲学)
講演者は、アメリカのティーンネイジャー、Sam Berns(サム・バーンズ)さん。
バーンズさんは、プロジェリアという難病を患っていました。この病気にかかると、まだ若いのに老化がどんどん進みます。
そんな病気にかかっていたバーンズさんですが、いつも人生を楽しくしようと努力していました。
バーンズさんのような障害をかかえている人はそんなに多くないかもしれませんが、どんな人の人生にもつらいことや悲しいことがついてまわりますよね。
そういう人生をいかに楽しく生きていくかが、重要だと思います。
足りないマインドにおちいって、物事をネガティブに考えるがちな人におすすめのプレゼンです。
タイトルは、Dare to Rewire Your Brain for Self-Compassion (あえて神経回路を換え、自分にやさしくする)。
心理学者の Weiyang Xie(ウエイヤン・シエ)さんの講演です。
このトークのテーマはセルフコンパッションです。
セルフコンパッションは、自分に対して思いやりを持ち、親切で優しい態度を取ることです。
困難な状況に直面したときに、自己批判をする代わりに、自分に対しても他者に対するような温かさや理解を向けたほうがいい人生になります。
タイトルは、The art of paying attention (注意を向ける技術)、イラストレーターで、グラフィック・ジャーナリストのWendy MacNaughton(ウエンディ・マクノートン)さんの講演。
邦題は「ものごとをよく見る技術」。
絵を描くと、周囲にいる人やそこにあるものをじっくり見ることができるので、相手とより深いコミュニケーションを取れるという内容です。
絵を描くことは、コミュニケーションなのです。
タイトルはHow we can face the future without fear, together(いかに私たちは、恐れずに未来に向かえるか? 一緒に。)
ラビ(ユダヤ教の指導者)で哲学者のLord Jonathan Sacks(ジョナサン・サックス卿)の講演です。
とてもポジティブで説得力のあるプレゼンです。1人で悩み不安になることが多いなら、ぜひ見てください。
How compassion could save your strained relationships(いかに思いやりがこじれた人間関係を救うか?)
女優のBetty Hart(ベティ・ハート)さんのプレゼンです。
家族などすごく近い場所にいる人が相手でも、ちょっとしたことで関係が悪化して疎遠になることがあります。
そんなとき、思いやりの心(コンパッション)があれば、もとのいい関係に戻ることができます。
今、キャンセルカルチャー(cancel culture)の時代です。
キャンセルカルチャーは、個人や企業、団体が社会的に問題とされる言動や行動をした場合、それに対する批判がSNSなどを通じて広がり、最終的にその対象が「キャンセル」される現象を指します。
具体的には、社会的な信用を失ったり、職を失ったり、プラットフォームから締め出されたりします。
ハートさんは、キャンセルする代わりに種をまくことをすすめます。
タイトルは、Teach girls bravery, not perfection (少女たちに勇気を教えよう、完璧主義ではなく)。
プレゼンターは、Girls Who Code という、若い女性がコーディングを学ぶ場を創設し、プログラミングと勇気をもつことを教えている Reshma Saujani(レシュマ・サジャーニ)さんです。
邦題は「女の子は完璧さよりも勇気を」。
サジャーニさんは、男子は勇気をもつように、女性は完璧であるように育てられると言います。
しかし、女子も不完全な自分を認めて、さまざまなことに挑戦すべきだという内容です。
性別関係なく、完璧主義は自分の行動を制限してしまうので、気をつけたいですね。
タイトルは、The 4 stories we tell ourselves about death (死について私達が自分に言い聞かせる4つの物語)。
プレゼンターは、哲学者のStephen Cave(スティーヴン・ケイヴ)さん。
私たちは死の恐怖から逃れるために、4つの物語を作り上げ、ずっと語りついできている、という内容です。
女性がいつまでも若くいたいと、いろいろがんばるのも、もしかしたら死にたくないからかもしれません。
体力づくりをするのは、今の暮らしにダイレクトに影響を与えるのでいいと思いますが、過度に化粧品や外科的技術を使って顔や姿の若さをとどめようとするのは、果たして自分のためになるでしょうか?
どんなにがんばっても、絶対死にますので、無駄な抵抗はしないほうがいいかもしれません。
タイトルは、The secret to living longer may be your social life (長生きする秘訣は、社会生活にあるかもしれません)。
発達心理学者のSusan Pinker(スーザン・ピンカー)さんの講演です。
イタリアのサルディーニャ島は長生きの人がたくさんいることで有名な場所。しかも、男女で寿命に差がありません。
ピンカーさんは、長寿の秘密を知るために、この島にいる人々を研究しました。
タイトルは、How to navigate our uncertain future (不確かな未来をどうやって渡っていくか)
フューチャリストで、マインドセットのアドバイザー、スピーカー、作家の April Rinne (エイプリル・リニー)さんの講演です。
変化が激しく、先の予測が難しい世界で生きていくためには、フラックスマインドセット(flux mindset)が必要だと説く内容。
フラックスマインドセットは、急速に変化する現代社会において、変化を脅威ではなく「チャンス」として捉える考え方です。
予測できず、変化の激しい状況に対して柔軟に対応し、それを成長の機会として活用することを目指します。
具体的にどんなふうに考えれば、このマインドセットを持てるのか、リニーさんは、3つのやり方を説明しています。
変化を嫌って現状にしがみつくと、ストレスや不安が増えるので、自分の年齢や老いなども受け入れたほうがいいと思います。
タイトルは、Are you biased? I am (あなたはバイアスがありますか? 私にはあります)
講演者は、Kristen Pressner (クリステン・プレスナー)さん。プレスナーさんは、もっと多くの女性リーダーが生まれるよう運動をしている人で、自分自身も女性リーダーです。
誰でも偏見を持ちますが、時にそれは自分自身に対しても起きます。このトークでは、そうした偏見のせいで、不合理な決断をしないコツを学ぶことができます。
The most important lesson from 83,000 brain scans(83000枚の脳のスキャン画像から得たもっとも大事なレッスン)
講演者は、精神科医のダニエル・エイメン(Daniel Amen)さん。
邦題は、「脳の健康は人生を変える – 脳画像が教えてくれること」
エイメンさんは脳の画像を見ながら治療をする医者です。脳がどう活動しているか調べれば、もっと的確に精神疾患を治療できると主張します。
ただ、現状では脳をスキャンするのはとてもコストがかかるし、脳の構造は非常に複雑で、何が病気を起こしているのか特定するのも難しいと思います。
人間はまだ脳のすべてを解明したわけではありませんから。
ですが、自分で努力して、思考のくせを変えていく努力をするのはいいことだと私は考えています。
タイトルは、Want to learn better? Start mind mapping (学び方がうまくなりたいですか? マインドマップを始めましょう)
講演者は、思考法や学び方の専門家、Hazel Wagner(ヘイゼル・ワグナー)さん。
マインドマップを作るメリットと、実際の描き方を教えてくれるプレゼンです。
マインドマップは思考を可視化したもので、中心に主題(トピック)を置き、関連するアイデアや情報を放射状に枝のように広げて描きます。
今、アプリもありますが、ワグナーさんは、まずは手書きでやってみて、と言っています。
タイトルは、How to stop languishing and start finding flow (ぐずぐずするのをやめて、フローを見つけ始めるには?)
組織心理学者のAdam Grant(アダム・グラント)さんの講演。
無気力な気分から抜け出す方法を教えてくれます。
フロー(flow)は、心理学者ミハイ・チクセントミハイ(Mihaly Csikszentmihalyi)が提唱した概念で、人が活動に完全に没頭し、集中力が高まっている状態のことです。
タイトルは、What if There’s Nothing Wrong With You (あなたには何1つ問題がないとしたら?)
講演者は、心理療法士の Susan Henkels(スーザン・ヘンケルス)さん。
私たちは、自分や人生について考えるとき、よくないことを中心に展開するとヘンケルスさんは言います。
確かに、私たちはよかったことやすでに持っているものにはあまり意識を向けませんね。
自分のだめなところや人生のまずいところばかりを考えてしまうその考え方こそが、その人を不幸にしているので、自分には何1つ問題はないと仮定してみて、という内容です。
自分を責めることが習慣になっている人に見ていただきたいプレゼンです。
Sleep is your superpower(睡眠はあなたのスーパーパワー)。睡眠を専門とする脳科学者のMatt Walker(マット・ウォーカー)さんの講演です。
いかに、睡眠が人にとって重要なのか伝える内容。
私が若い頃はまだ、寝ずに勉強したり仕事したりすることが推奨されていました。
「睡眠を削ってがんばるのは人として素晴らしいことなのだ」と多くの人が考えていたと思います。
私はたくさん寝ないと翌日、死んだ魚のようになってしまうタイプで、子供のときから人一倍寝ており、人間として失格とまでは思いませんでしたが、こんなに寝てばかりいる自分はだめなのかもな、と思ったものです。
でも、この「睡眠を削って〇〇することこそが、立派な人なのだ」という考え方は、まだ脳や睡眠に関する研究が進んでいなかった時代の古い考え方だと思います。
睡眠に関する研究が進めば進むほど、次々とその重要性が解き明かされています。
タイトルは、 How to Cope With Anxiety 不安障害に対処する方法。メンタルヘルスの専門家、Olivia Remes(オリヴィア・リームス)さんの講演です。
不安障害は、過度の不安や心配を特徴とする精神的な疾患群の総称です。英語では、anxiety で、この単語はTEDトークに非常によく出てきますが、果たして、日本で、不安障害という呼び方が一般的なのかどうかはわかりません。
パニック障害や強迫性障害も不安障害の1つです。人が集まる場で心臓がドキドキしたりするのもそうです。
今、不安障害にかかる人が増えていますが、リームスさんによれば、自分でうまく管理できます。
不安になることが多い人におすすめのプレゼンです。
タイトルは、The counterintuitive way to be more persuasive (より説得力を増すための直感に反する方法)。
プレゼンターは組織心理学者の Niro Sivanathan(ニロ・シヴァナサン)さんです。
このトークでは、希釈効果(dilution effect)という言葉が出てきます。
心理学でいう希釈効果は、重要でない情報を混ぜてしまった結果、判断が難しくなることです。
よけいなものが多いと、本質的な情報が薄まってしまうため、相手を説得できません。
希釈効果を利用して、相手にリスクをリスクと感じさせないこともできます。
「ちゃんと断ってるのにわかってくれない」と思うなら、希釈効果が起きているのかもしれません。
タイトルは、How to Build Your Confidence – And Spark It in Others(自信をもち、ほかの人にもそれをスパークさせるには?)。
教育者で活動家のBrittany Packnett(ブリタニー・パックネット)さんの講演です。
タイトルどおり自信を持つ方法を教えてくれるトークです。
叶えたい夢や達成したい目標があるとき、自信があるかないかは非常に重要です。
勇気が出ないのも、自信がないから。
従って、自信を持つことは人生で大きな鍵を握ります。
タイトルは、The little risks you can take to increase your luck(運を増やすためにあなたが取れる小さなリスク)。
起業家で教育者のTina Seelig(ティナ・シーリグ)さんの講演。
運がいい人は、待っている人ではなく、小さなリスクを取る人。従って、運がよくなりたいなら、自分から行動を起こさなければならないという内容です。
シーリグさんは、小さなリスクを取るコツを3つ紹介します。
その1つは、コンフォートゾーンから出ることです。
これまでに書いたまとめ記事
もっと充実した毎日をおくりたいあなたに:TEDの記事のまとめ、その(4)
シンプルに心軽やかに生きていきたい人のためのTEDの記事のまとめ(5)
過剰な思い込みをなくしたいあなたへ。TEDの記事のまとめ(7)
自分で問題を解決する力をつけたい人へ:TEDの記事のまとめ(8)
マインドセットを変えるヒントにどうぞ:TEDの記事のまとめ(10)
欲張るだけの人生をやめたいあなたへ:TEDの記事のまとめ(11)
脳の仕組みを知って、充実した人生を送る~TEDの記事のまとめ(13)
行動を変える秘訣を知りたいなら:TEDの記事のまとめ(15)
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新しい読者の方は、昔のTEDトークの記事は読んでいないと思いますが、シンプルに暮らすうえで役立つものを厳選しているので、気になるものがあったら、ぜひ読んでみてください。
記事を書いたときは、日本語字幕がついていなかったものも、今ならついていることがあります。
心に響くものがあったら、ぜひ、ほかの方にも教えてあげてください。